本文へ移動

2018年バックナンバー

雑記帳

アキレスと亀のパラドックス

 アキレスと亀のパラドックスというものがあります。
 
 「 亀がアキレスより先に1地点を出発したとする。アキレスが追って1地点を出発するころ、亀はすでに先の2地点にいる。その2地点にアキレスが到着するまでに、亀はさらに少し先の3地点に着いている。アキレスがその4地点に着くころには、亀の方はすでに4地点にいる。このようにアキレスは亀に追いつかない」というものです。
 
 アキレスと亀ですから、1000対1くらい、早さに違いがあるかも知れません。
 
 説明を簡単にするため、2対1の速度差とします。
 
 アキレスが亀よりより、32メートル遅れてスタートしたとします。アキレスが亀のスタート地点に到着したときに亀は16メートル進んでいます。アキレスが亀のスタート地点に到着したときに亀は8メートル進んでいます。アキレスが8メートル先に到着したときに亀は4メートル進んでいます。アキレスが4メートル先に到着したときに亀は2メートル進んでいます。アキレスが2メートル先に到着したときに亀は1メートル進んでいます。アキレスが1メートル先に到着したときに亀は2分の1メートル進んでいます。
 
 と、永遠に追いつかないように見えます。
 
 これは、時間が収束しているからです。最初a秒、a/2秒、その次a/4秒、その次a/8秒、その次a/16秒、その次a/32秒・・・・
 
 どうしても、2a秒以上の時間が経過しない前提で話が進んでいます。時間が2a秒以上進まないのでは、追いつきません。
 
 ちょうど2a秒で追いつき、それをこえると追い越します。
 
 これが中学か高等学校で習った数学の問題でした。
 
 この手のパラドックスはいろいろあるそうです。
 
 「飛んでいる矢は止まっている」とか・・
 本当にそう思う人は、自分が標的になればいいのです。度胸さえあれば。
 
  私個人としては、度胸もないのに、理論だけ述べるという人は好きにはなれません。
 
 ということで、 現実にやってみるのも有力な一方法です。
 
 乱数を用いたシミュレーションを何度も行なうことによって、近似解を求める計算手法を「モンテカルロ法」と言います。ちなみに、「モンテカルロ」はモナコの一部(新市街)で、カジノの街として有名です。
 
 なお、なぜか「ラスベガス法」とは言いません。もちろん、「マカオ法」とも言いません。

 「モンテカルロ法」により、近似的に円周率を求めたりすることもできます。
 
  乱数表でなくても、現実に、ものを投げても同じという理屈ですが、どうしても投げ手の癖が出てしまいます。また、人間が、本当の乱数をつくるというのは無理のようです。
TOPへ戻る