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2018年バックナンバー

雑記帳

偏差値とは

 「偏差値」は、よく利用されます。

 

 まず、標準偏差(σ=シグマ)とはデータの分布の広がり幅 (ばらつき) をみる一つの尺度です。

 

 平均値と標準偏差の値が分かれば、データがどの範囲にどのような割合で散らばっているか (分布) がある程度わかります。平均値(μ=ミュー)を中心とする正規分布(左右対称の釣り鐘型の分布のことです) では、平均値 (μ) と標準偏差 (σ) 及び度数の間に次の関係が成り立っています。

 

 「μ-σ」と「μ+σ」の間に1万分の6826、つまり約3分の2が入ります。

 「μ-2σ」と「μ+2σ」の間に1万分の9544、約95%が入ります。

 「μ-3σ」と「μ+3σ」の間に1万分9973、つまり、ほぼ全体が入ります。

 

 次に学校のテストなどで用いられる「偏差値」は何かを考えてみましょう。

 

 学力テストの場合、素点自体よりも受験者全体の分布の中での個人の位置が問題とされることが多いものです。たとえば、数学と英語の試験結果では、問題の難易度が異なっているために、そのままの点数では自分の位置を比較できませんが、標準偏差を用いた共通のものさしで比較すればそれが可能になります。

 

 共通のものさしとしてよく用いられる「偏差値」は、①平均点は50点、②平均から標準偏差のx倍だけ上回る (下回る) 点数には50点にσの10倍を加えた (引いた) 数値、σ=1なら40点と60点、σ=2なら30点と70点σ=3なら20点と80点とを対応させます。

 

 偏差値は、平均点からの偏差を示す得点なので、異なるテストの得点であっても同一集団内での自分の位置を比較することが可能となります。

 

 また、全員の素点が正規分布に従うと考えられるときは、偏差値もまた正規分布に従います。通常の学力試験はそうです。

 

 そして、±σの範囲(40点から60点)に68.27%、±2σの範囲(30点から70点)に95.45%、±3σ(20点から80点)の範囲に99.73%が入ります。

 偏差値80点とる人は、全体の0.135%で、1000人に1人強です。

 

 μ+3σの人は「3シグマの人」と呼ばれ、この世にあまりいない、すばらしい能力の持主ということになります。

 また、3シグマは「品質管理」によく登場します。

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