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2018年バックナンバー

雑記帳

青函トンネル30年

 平成30年3月13日、本州と北海道を結ぶ青函トンネルが開通30周年となりました。
 
 本州と九州を結ぶ関門トンネルに続き、北海道と本州も海底トンネルで結ぼうという構想は戦前からありました。
具体化に向け動き始めたのは、台風で青函連絡船5隻が転覆・沈没し1430人が死亡した昭和29年の洞爺丸事故がきっかけです。
 
 東海道新幹線開業と同じ昭和39年にトンネル調査坑の掘削が開始され、昭和46年には本工事が始ままりました。
 
 昭和48年に北海道新幹線の整備計画が決定すると、青函トンネルも新幹線規格で整備されることとなりました。
当初は、8年で完成し総工費は2014億円の計画でしたが、度重なる大量出水に悩まされるなどの難工事で工期が延びに延び、結局、工事開始から開業までに24年を要し、総工費は6900億円に膨らみました。
 
 平成17年に北海道新幹線・新青森―新函館北斗間の工事がようやくスタートし、それから11年後の平成28年に、無事開業にこぎ着けました。
 
 青函トンネルとその前後の区間約82kmは軌間の異なる新幹線と在来線が共用走行するため、在来線用の2本のレールの外側に新幹線用のレールを1本配置した「三線軌条」という複雑な構造が用いられています。
 
 トンネル周囲の地盤からの強い圧力で、トンネル内部の断面積がわずかに縮小し、すぐにトンネルの補強工事を行ったのですが、頑丈に造られている本坑でも今後は、大規模な改修が必要になってきます。
 
 トンネル内に大量にしみ出す地下水は排水ポンプでくみ出すのですが、すでに更新が始まっています。
 
 東北新幹線では最高時速320kmで疾走するE5系ですが、青函トンネル区間では時速140kmまでしか出せません。
 
 東京―新函館北斗間の最短所要時間は4時間2分で、航空機から新幹線へ利用者をシフトさせる「4時間の壁」を破れないでいます。
 
 これが青函トンネルの泣きどころといえます。
 
 単なる商売と考えれば、あまりうまくいっていないようにみえます。
 
 もっとも、青函トンネルについて、単なる「商売」と割切るのは早計かと思います。
 
 北海道は、九州よりかなり大きな面積がありながら、人口は547.4万(全国8位。平成29年10月1日推計)にすぎません。私の住む兵庫県の人口557.2万(全国7位。同)よりも人口が少ないことになります。
 
 今は、余りいわれなくなりましたが、ロシアによる北海道侵略があった場合の防衛の問題があります。
 
 ただでさえ面積の大きい北海道を守るため、北海道の陸上自衛隊第7師団がありますが、第7師団は、陸上自衛隊唯一の機甲師団として戦車を主体とした重戦力を保有しています。
 
 本州と北海道が、海上輸送のみなのか、トンネルや鉄道があるのかでは、兵站の点で大きな違いがあります。
 
 青函トンネルは、国防上必要でしょうでしょうね。
 
  トンネル周囲の地盤からの強い圧力で、30年経過した現在において、既に、頑丈に造られている本坑でも今後は、大規模な改修が必要になってきます。
 
 補修にお金をケチるというのは相当ではないかと思います。
 
 なお、無駄なのは四国にかかった3つの橋です。
 
 4県合計で、391.2万人(平成29年10月1日推計)です。また、四国をロシアや中国が攻撃するということは考えられません。
 
 兵庫県の人口557.2万(全国7位。同)よりも、かなり人口が少ないですね。
 
 さらに、四国のどんどん人口は減っていきます。
 
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