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2018年バックナンバー

雑記帳

ユーロドル

 ユーロドルという言葉をごぞんじでしょうか。
 
 この「ユーロ」はヨーロッパの共通通貨「ユーロ」ではありません。
 
  「ユーロ」ができるずっと前からあった言葉です。
 
 一般に、通貨の発行国外でのその通貨の取引市場を「ユーロ市場」と呼びます。
 
  また、発行国の外での市場を「オフショア市場」といいます。
 
 
 基軸通貨は、ドルですから、海外市場で取引される通貨は、そのほとんどは、ドルでユーロドルということになります。
 
 なぜ、ユーロという言葉が使われているのでしょうか。
 
 
  海外市場(オフショア市場)は、ヨーロッパで始まったために、当初西ヨーロッパ諸国で運用されていた外国通貨を、このように呼んだ名残とされています。
 
 ヨーロッパに限定されるわけではなく、ドルが、日本市場で取り引きされれば、ユーロドルと呼ばれます。
 
 
 ユーロドルはユーロカレンシー(Euro Currency。オフショア市場で取引される通貨のこと)の代表です。
 
 
  世界には、自国で通貨を発行せずドルを流通させている国(パナマなど中南米)や、ドルも共用とされている国があります。
 
 また、ロンドンや東京の国際金融市場には、アメリカを離れて運用されているドルが存します。
 ドルは、本来アメリカ国内の貨幣であり、アメリカ国内での貨幣需要を十分満たすドルが米国内に存在しますが、ユーロドルは、それと別に存在し、世界金融市場を移動し続けているため、特定の国に過剰流動性をもたらし、金融市場の混乱を招く元になっているとされています。
 
 
 ちなみに、ユーロ円ももちろん存在します。日本国内以外の市場において取引される円ですね。
 
 
 さあ、ここまで書けば、勘のいい方は気付かれたと思います。
  ユーロ加盟国外で取引きされるユーロは、一体なんと呼ぶのでしょうか。
  ずばり「ユーロユーロ」です。
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