本文へ移動

2019年バックナンバー

雑記帳

ドイツの連邦議会議事堂

 現在の民主主義国家は、主権在民です。 
 
 日本のように、大統領制でない国、大統領が政治的実権を持っていない国の場合、国民が一番上、国会、内閣、裁判所が、国民の下に並びます。
 
 大統領制で、大統領が政治的実権を持っている国の場合、国民が一番上、大統領、国会、裁判所が、国民の下に並びます。
 
 日本の国会議事堂は、国民が国会の上にあるということが、視覚的にわかりにくくなっています。
 
 国会が国民の上にあるかのようです。
 国民が国会の上にあるということが、視覚的にわかりやすい国があります。
 ドイツの連邦議会議事堂です。
 
 ドイツ連邦議会議事堂の屋上に透明なドームがあります。
 ドイツ人外国人にかかわらず、誰でも、入場できます。
 昔は、延々と行列をつくっていましたが、今は、インターネット予約で予約した時刻の30分前くらい前に行けば末必要もありません。
 
 入口からすぐにエレベータで屋上に上がり、ガラスドーム内に入れます。
 セキュリティーは、テロなどを配慮して、かなりきびしいものです。
 ドーム内は、見学者のための通路がめぐらされていて、眼下に連邦議会議事場を下に見るようになっています。
 
 ドーム内の見学者に、いつでも連邦議会議事場を見せて、開かれた議会政治をアピールするとともに、国民が上、連邦議会が国民の下ということを視覚的に訴えています。
 
 ドイツ連邦議会議事堂は数奇な運命に翻弄されてきました。
 1933年に不審火によって炎上し、ナチスドイツは再建しないまま、第二次世界大戦の終結をむかえました。
 
 東西ドイツに分割されたとき、ドイツ連邦議会議事堂は、西ドイツの区域内にありましたが、旧西ドイツではラインの臨時首都ボンに「ドイツ連邦議会議場」が建設されました。
 
 まさか、連邦議会議事堂をベルリンにおくわけにはいきません。
 西ベルリンにあった国の中央機関は、公正取引委員会(Kartellamt)くらいでした。
 
 暫定首都ボンは、ほとんどフランス寄りで東ドイツから最も遠く、念の入ったことに、連邦議会議事堂はライン川の左岸で、橋さえ落とせば、戦車が来られない位置に建てられました。
 
 統一後、首都をどこにするかという議論があったのですが、やはり、ベルリンに戻しました。
 
TOPへ戻る