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2019年バックナンバー

雑記帳

自由民主党失言防止マニュアル

 自由民主党が、夏の参院選を前に作成した「失言防止」のマニュアルを所属議員に配布し、話題になっていました。
 
 失言スキャンダルが多発していて、他に、現政権攻撃材料が乏しいマスコミが、大々的に放送しますから、
 
1 報道の内容には制限があるため、自らの発言は「切り取られて」使われることへの注意を促したほか、対応する記者が親しい場合でも「説明をはしょったり、言葉遣いが荒くなったりしないよう」にと、注意を呼びかけています。
 
2 タイトルに使われやすい「強めのワード」に注意として、以下のものがあげられています。
 a 歴史認識、政治信条に関する個人的見解
 b ジェンダー、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーついての個人的見解 
 c 事故や災害に関し配慮に欠ける発言
 d 病気や老いに関する発言 
 気心知れた身内と話すような、わかりやすく、ウケも狙える雑談口調の表現を挙げ、これらは「表現が強くなる傾向がある」と指摘しています。
 
3 誰もがスマートフォンで写真や映像を発信できることを意識しましょう
  メディアがいなくても報じられるケースがあることを想定するよう求められていますと注意が呼びかけられています。
 
 ちなみに、失言は、与党議員だけではなく、立憲民主党の枝野代表がラジオで番組で 「堂々と審議拒否している。登校拒否みたいな話だ」と発言したのを批判され、「登校拒否」の表現はネガティブに受け取られる表現だった。おわびし、訂正する」と表明するなどしています。
 
 政治家は大変ですね。
 
 といいながらも、弁護士も他人のことは言ってられません。
 
 弁護士は、政治家と違い、よほど「大物」でもない限り「失言」のため攻撃されるということはありません。
 
 もちろん、弁護士の発言も、一般人と違います。
 「冗談だった」では済みません。
 
 懲戒を受けた弁護士
 
 氏名 熊谷章 登録番号21198 第二東京弁護士会
 
 処分の内容 戒 告
 
 処分の理由
 
「 被懲戒者は2009年8月7日弁護士会が運営する法律相談において、相談担当弁護士として懲戒請求者から、自ら所有する自宅に実父と同居しているが実父がゴミを溜め込むなどするため実父を追い出したいという内容の法律相談を受けた。
 これについて、被懲戒者は、懲戒請求者に対し、裁判では追い出せないと回答したものの、懲戒請求者が自宅を出て行く方法、自宅の鍵を全部替えて実父を締め出す方法、自宅を売却する方法があるなどと回答したうえ、実父を殺してしまう方法があるがリスクがあるなどと回答した。」
 
 「実父を殺す」というのは冗談でしょう。
 
 ただ、弁護士が、法律相談の席で言うと「冗談」では済みません。
 
 また「誰もがスマートフォンで写真や映像を発信できることを意識しましょう」という事例でもあります。
 
 法律相談のときに、ICレコーダーかスマートフォンで録音をとられていたのでしょうね。
 よほどの証拠がない限り、言った岩内の水掛け論になり、懲戒にはなりません。
 
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