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2019年バックナンバー

雑記帳

楽天などに立ち入り 旅行サイトで価格など拘束の疑い

  平成31年4月10日、公正取引委員会は、自らのサイトが最も有利になるようホテル側の客室料金などを不当に拘束したとして、旅行予約サイトの「楽天トラベル」「ブッキング・ドット・コム」「エクスペディア」の運営会社の関係先を、独占禁止法違反(不公正な取引方法)容疑で立ち入り検査しました。
 
 検査対象は楽天、Booking.com Japan(東京・港区)、エクスペディアホールディングス(東京・港区)の3社です。
 
 「楽天トラベル」「ブッキング・ドット・コム」「エクスペディア」など旅行予約サイトのビジネスモデルは、ホテルと消費者の取引を仲介する代わりにホテル側から手数料を受取る仕組みです。
 
 「楽天トラベル」「ブッキング・ドット・コム」「エクスペディア」など旅行予約サイトは、仲介を引き受ける際に、競合サイトなどと同じ価格、または割安に客室料金を設定したり、より多くの空室を割り当てたりするよう義務づける契約を結んだ疑いが持たれています。
 
 対象の取引先は、大手ビジネスホテルチェーン、温泉旅館など多岐にわたるそうです。
 
 競合他社と比べて有利な条件で取引を求める契約は「同等性条項」と呼ばれ、ある程度のシェアを持つ業者が相手側に義務づけると、契約先の自由な事業活動を不当に妨げるとして独禁法が禁じる「拘束条件付き取引」にあたる場合があるとのことです。
 
 公正取引委員会は、「楽天トラベル」「ブッキング・ドット・コム」「エクスペディア」がホテル等と結んでいた契約は「同等性条項」にあたるとみています。
 
 「楽天トラベル」「ブッキング・ドット・コム」「エクスペディア」は「最安値」などとして、消費者に客室料金をアピールするケースが多いものです。
 
 しかし、サイトとの契約によって、ホテル等は自社で価格設定をしづらくなります。
 
 その結果、価格が膠着し、サイトの「最安値」よりも安く客室料金を設定できる場合でも、価格が下がらない状況が生まれる可能性があります。
 
 独占禁止法は、取引相手のビジネスを不当に縛る行為を「拘束条件付き取引」として禁止しています。
 違反者は再発防止を求める排除措置命令の対象となります。
 
 公正取引委員会は今後、立ち入りで得た資料の分析のほか、運営会社やホテル等側から詳しく事情を聴き、行政処分の可否を検討するとみられています。
 
 旅行予約サイトは、日本系資本のサイトとしては、「楽天トラベル」「るるぶトラベル」「じゃらんnet」があります。
 
 また「Booking.com」(オランダ)「Expedia」(アメリカ)「agoda」(シンガポール)「Hotels.com」(アメリカ)なども、日本のホテルや旅館の予約が出来ます。

(ホテルズコンバインド)hotelscombined
 
(トリバゴ)trivago
 
(トラベルコ)トラベルコ
 
 などの、サイト検索サイトをみて、どこのサイトも同じような値段なら、「拘束条件付き取引」をしている可能性が高いですね。
 
 確かに、外国のホテルは、価格がばらばらということが多いですが、日本のホテルや旅館は、どこのサイトを見ても同じ値段ということが多いようです。
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