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2019年バックナンバー

雑記帳

アメリカの戦没将兵追悼記念日

 令和元年5月27日は、戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー)です。
 戦没将兵追悼記念日とは、アメリカ合衆国の連邦政府の定めた祝日で、毎年5月の最終月曜日と定められています。
 
 最初は南北戦争で亡くなった北軍兵士を称えるために始められたのですが、第一次世界大戦の後、あらゆる戦争、軍事行動で亡くなったアメリカ合衆国の兵士を含むように拡大されています。
 
 アメリカの多くの市民が、祝日に墓地や記念碑を訪れます。
 
 国をあげての追悼時刻は、東部時間(ワシントン時間)で午後3時です。
 東部時間(ワシントン時間)の夜明けから正午まで星条旗の半旗を掲げます。
 
 アメリカ大統領、または、副大統領の演説が行われ無名戦士のお墓に花輪を飾ります(lay a wreath)。
 その後軍隊のメンバーは礼砲(rifle salute)をします。
 
 通常、アメリカ大統領が、戦没将兵追悼記念日に国外出張をすることはありません。
 令和元年5月27日、トランプアメリカ大統領は、今上天皇陛下に謁見します。
 ということは、アメリカにはいないわけです。
 これは、きわめて異例なことです。
 
 もとより、トランプ大統領は、半旗が掲げられた米軍基地にて、演説をするてはずになっているでしょう。
 
 日本時間では、令和元年5月2日午前2時が、アメリカ午後3時に該当しますが、トランプ大統領の演説の時間はわかりません。
 
 令和元年5月28日、トランプ大統領は、海上自衛隊・横須賀基地にて、多目的護衛艦「かが」に乗艦します。
 
 安倍首相が提唱した「インド太平洋構想」の象徴です。
 
 「インド太平洋構想」とは、インド洋と太平洋でつないだ地域全体の経済成長をめざし、自由貿易やインフラ投資を推進する構想のことですが、本当の狙いは、安全保障面での多国間協力にあります。
 
 法の支配に基づく海洋の自由を訴え、 南シナ海で軍事拠点化づくりを進める中国を封じ込める狙いが込められています。
 
 海上自衛隊は、米国とインドの2ヵ国による共同訓練「マラバール」に毎回参加することとし、「マラバール」は日米印の3ヵ国共同訓練に格上げされています。
 
 ちなみに、外国首脳で、多目的護衛官に乗艦した首脳は、平成29年8月31日、多目的護衛艦いずもに乗船したメイ首相です。

 小野寺五典防衛相が同行し、日英の安全保障協力の深化を内外にアピールしました。
 
 いずも艦上で小野寺氏はメイ氏に「先代」の大日本帝国海軍巡洋艦「出雲」が英国製で、日露戦争にも参加した歴史を紹介し、「日露戦争はそのおかげで勝つことができた。第一次世界大戦では(地中海に派遣され)英国を助け、さまざまな船をエスコートした。ちょうど100年前だ」と語りかけています。
 
 かが、いずもは、多目的護衛艦ですが、垂直発着機F35を搭載できるように改造中です。
 
 改造後は、実質的な軽空母に該当します。
 
 安倍首相が提唱した「インド太平洋構想」には、非力ではありますが、海上自衛隊の空母は必須と考えられています。
 
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