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雑記帳

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新元号まであと1ヶ月半

 2019年5月1日に皇太子殿下が新天皇陛下として即位し、新元号に切替わります。
 
 古代中国で始まった元号は、皇帝による「時間の支配」が根源にあります。
 
 しかし、新憲法下、象徴天皇制度のもと、昭和54年6月に、元号法が成立しています。
 
 なお、元号が用いられている国は、日本だけです。
 貴重ですね。
 
 また、続いてきた文化として元号が社会に根付いているのは事実です。「昭和」や「平成」の区分によって、国民は時代へのイメージを共有することができます。
 
 天皇制廃止を唱える人は、元号廃止を唱えていますが、現在は、日本共産党くらいでしょうか。
 
 他国との関係からすれば、西暦の使用もいいのですが、キリスト教徒でもないのに、キリスト誕生から〇〇年というというのも不自然です。
 
 官公庁は、通常、元号を用います。
 当然の話ですね。
 ただ、自治体レベルでは併用もあります。
 
 民間でも、預金通帳の記載は、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、ゆうちょ銀行、すべて、日付は元号です。
 「31.04.30」の翌日が「01.05.01」となります。
 

元号
 
 元号とは何でしょうか。
 
 中国あるいは中国文化の影響を受けた漢字文化圏において、特定の年代に年を単位として付けられる呼称と定義されます。厳密にいえば、極々細かい定義の違いはあるのですが、年号とほぼ同義です。
 
 皇帝は「時も支配する」という考えが根底にあります。
 
 中国の元号は、まさに元号のオリジナルです。
 複数の王朝が並立しているときは、それぞれの元号がありました。
 
 また、中国王朝の冊封を受けた国も中国の元号をそのまま使っていました。
 冊封とは、中国の皇帝に朝貢して官位(「国王」など)をもらって、現地統治の「お墨付き」をもらいことです。「属国」「冊封国」ということになります。
 
 冊封を受けた国のことを、冊封国と呼びます。現代風にいえば「自治領」よりも自由度は高いでしょう。
 
 ちなみに、邪馬台国の女王卑弥呼、5世紀の倭の五王は、中国の冊封を受けたといえますが、外交儀礼以外で、中国の元号がそのまま用いられたとまで考えられません。
 
 聖徳太子の時代、隋の煬帝に、「日出づる国の処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙なきや」との国書を渡し、日本の天皇と中国の皇帝は対等であるとの意思表示をしました。
 
 日本は、離島ですから、中国に攻込む力はありません。
 
 ちなみに、日本は、聖徳太子以降、冊封を受けていません。足利義満は「日本国王」の称号を受けていますが、僭称(官名詐称)にすぎません。
 
 朝鮮・渤海・ベトナムなど冊封を受けた周辺国は、長期間にわたり中国の元号(複数国がある場合は、最も有力な王朝にこびへつらうのが一般です)を、そのまま使用していました。
 
 もちろん、これらの国々独自の元号を利用することがありました。
 
 中国と陸続きで、武力行使されたりして、中国の属国とならなければならない時期が長期間にわたったんですね。
 
 ちなみに、韓国人は、日本国天皇陛下を「日王」と呼ぶことがありますが(ムン・ヒサン韓国国会議長は「日王」に謝罪要求をしました)、これは、韓国が中国の属国であったときの考えどおり、唯一の皇帝は中国の皇帝であり、日本の天皇は皇帝ではないという考えによります。
 
 天皇と呼んだのでは「韓国が日本より格下」と認めたも同然ということでしょうが、逆に「日王」と呼んだのでは「韓国が中国より格下」と認めたも同然となります。
 
 どちらに転んでもいいことはありません。素直に呼ぶのが一番いいですね。
 
 なお、韓国自身が「大韓帝国」となのっていた時代もありました。
 
 本家の中国の皇帝は、即位毎に改元する一世一元では、基本的にありませんでした。
 
 日本でも、明治以前は、天皇の交代時はもちろんのこと、それ以外にも適宜に改元していましたが、明治維新の時に一世一元の詔(みことのり)が出され、天皇の代毎に改元する一世一元の制に改めています。
 
 「元号法」 により、「元号は皇位の継承があった場合に限り改める」と定められ、一世一元の制が維持されることになっています。
 
 なお、庶民レベルで「元号」が一般化していたかどうかですが、干支(60年で一周します)が用いられていたのでしょうね。昔の戸籍をみると、明治政府が戸籍制度を導入した際、それまでに生まれていた人の生年月日に、「天保」「弘化」「嘉永」「安政」「万延」「文久」「元治」「慶応」「明治」などの元号が用いられていますが、右上隅に「干支」を併記していた地方自治体もあります。それまで干支が用いられ、元号になったので換算ミスをしないようにとの配慮でしょう。年の途中に元号はかわりますし、元号自体がころころ変わっていますから・・
 
 ちなみに「平成30年」と言うのも、「西暦2018年」と言うのも自由です。
 
 官公署は、通常、元号を用います。
 
 私は、公務員である裁判官を10年していますから、原則として、元号を用い、必要に応じて西暦を付記しています。
 
 ただ、私は、昭和57年(1982年)6月から昭和59年(1984年)6月までは、ドイツで過ごしていたため元号は全く用いず、それらの期間だけ、西暦でものを考えてしまう癖がついてしまっています。
 
 ドイツ留学時代といえば、裁判所に功績がある裁判官で、留学経験の無い裁判官は、約1か月ヨーロッパとアメリカを視察旅行をさせてもらい、留学している判事補がアテンドするのですが、視察旅行をする裁判官には、事前に、自分の生年月日を西暦で答えられるように指示されるそうです。
 
 入国審査の時生年月日を問われ、昭和〇年〇月〇日としか答えられないのが普通でした。
 今でも、自分の生年月日を西暦でいえない人がいると思います。海外旅行でもしない限り、必要ないですから。
 
 確かに、元号は日本でしか通用しないこと、昭和から平成になったときに、各ひな形文書の刷直しに手数がかかり、また、換算が不便であることが実感されたことなどから、元号と西暦を併記するのが通常ですね。
 
 ちなみに、考えが今ひとつというという人は「元号が日本でしか通用しない」という理由で元号に賛成しないということをいいますが、「日本語は日本でしか通用しないから、日本人は英語を国語とすべきである」という極論につながりかねません。
 
 また、そんなことを言う人に限って、外国人との接点がなく、英語やドイツ語で文章を読んだり書いたりできないものです。
 英語やドイツ語の文章が読めて書ける人は、簡単に使い分けます。
 
 せっかくの日本の伝統文化です。
 大切にしましょう。
 
西野法律事務所
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