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2012年バックナンバー

尼崎市

 ドラム缶や民家の床下などから6人の遺体が相次いで見つかるなど、まれにみる凶悪事件が発生し、主犯が、兵庫県警察本部の留置所内で自殺するという事件が発生しました。

 最初は「兵庫県尼崎市で発生した連続死体遺棄事件」などと報道されていましたが、いつのまにか、省略して「尼崎事件」と呼ばれるようになりました。

 尼崎市は「下町」というイメージがあります。


 なお、尼崎市は、兵庫県南東部の大阪府境に位置する人口約45万人の都市です。市外局番は、大阪市と同じ「06」からはじまります。
 兵庫県の市町村は、人口の多い順に、神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市でしたが、西宮市と尼崎市は逆転しています。


 尼崎市は、歴史的にいいますと、尼崎城を居城とした尼崎藩の城下町であり、明治期初期までは阪神地域の行政、文化、経済の中心的な地域でした。
 裁判所は、駅から交通の不便なところにあることがありますが、多くは、その昔、城があったところです。
 西宮市、芦屋市を管轄するのは、神戸地方家庭裁判所の尼崎支部です。
 今となっては、意外な気がしますが、歴史とはそういうものです。


 尼崎市は、工場の町のイメージが強く、JR沿線と海側には工場群があります。
 かつては、阪神工業地帯の中心を担う、工業都市として発展した一方、国道43号沿いの大気汚染や水質汚濁など、深刻な公害が市民生活を脅かした時期もありました。
 「公害の町」という印象を持たれていますが、現在はそうでもありません。
 クボタ旧神崎工場のアスベスト問題などの印象が強いのかも知れません。


 尼崎市は、交通アクセスは抜群で、阪急、JR、阪神の鉄道3路線が走っています。
 JRは、東海道本線と、福知山線・東西線がJR尼崎駅でクロスしていますから、どこへ行くのにも便利です。
 自宅をJR尼崎駅においておけば、神戸地方裁判所尼崎支部はもちろんのこと、神戸地方裁判所本庁、伊丹支部、明石支部、姫路支部も行けますし、京都地方裁判所に行くのも便利です。
 意外かも知れませんが、大阪地方裁判所に行くのも便利です。大阪駅より、北新地駅の方が大阪地方裁判所に近いです。

 JR福知山線脱線事故は、東海道本線と、福知山線・東西線がJR尼崎駅で接続していることから生じた悲劇です。


 周辺の都市に住んでいる人は、「尼崎市に住んでなくてよかった」と思っているでしょう。
 住宅地としては「子供を学校に通わせたくない」というイメージがあるということは、昔からいわれていて、地価やマンションの価格も、交通が便利な割には安いようです。
 本当のところどうなのかは、わかりません。
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