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2012年バックナンバー

長い名前

平成24年11月15日、大阪都構想:区割り案が発表されました。

 大阪市が誕生した明治22年には、東、西、南、北の4区しかありませんでした。
 市域の拡張に伴って区の分割・増設が進み、現在の24区になったのは平成元年のことです。平成元年に東区と南区が合併して中央区になりました。

 淀川区と東淀川区と西淀川区を一緒にして「淀川区」とするのならいいのですが、「淀川都島旭区」とか「北中央西区」とか「住吉住之江平野区」とかが誕生するのは嫌ですね。


 ドイツには、2つの州をあわせたような区があります。
 まずは、シンプルなものから。7州・3市あります。3市は、歴史的経緯から、州と同格の権限をもちます。
 バイエルン州
 ベルリン市
 ブランデンブルク州
 ブレーメン市
 ハンブルク市
 ヘッセン州
 ニーダーザクセン州
 ザールラント州
 ザクセン州
 テューリンゲン州

 次に、足しあわせたものを。6州あります。
 バーデン=ヴュルテンベルク州
 メクレンブルク=フォアポンメルン州
 ノルトライン=ヴェストファーレン州
 ラインラント=プファルツ州
 ザクセン=アンハルト州
 シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州

 州の名前、公国、大公国の名前、県の名前、選帝侯領の名前などが混在しています。
 ちなみに「ニーダーザクセン州」は「ニーダー」と「ザクセン」が足し合わさったものではありません。「ニーダー」は「低地」「低い」という意味です。

 日本の県には、江戸時代以前の旧国名を2つ並べたような県名はなく、すっきりしていますね。

 本来、地下鉄駅も、2つの地区をあわせた駅名は、まぎらわしくて、しょうがありません。
 御堂筋線の西中島南方駅などは、悪い駅名の典型です。

 大阪の谷町線は、太子橋今市駅、千林大宮駅、関目高殿駅、野江内代駅、四天王寺前夕陽丘駅、駒川中野駅、喜連瓜破駅など、地名を合わせた駅名だらけですね。
 「野江内代」「喜連瓜破」は、難解な駅名の典型です。

 地下鉄の駅は、私有地を避けて道路の下を走っています。
 つまり、町の境界となっている道路の下につくられたことになりますから、一方の名前を付けると他方が満足しないことはわかります。
 ただ、他の地下鉄も同じ理屈ですから、十分な理由とはなりえません。
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