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2012年バックナンバー

シンドラー社エレベータの事故

 平成24年10月31日、アパホテル金沢駅前で、63歳の清掃会社従業員が、シンドラーエレベータ製の業務用エレベーターに挟まれ死亡しました。

 従業員が4階からエレベーターに乗り込もうとしたところ、扉が開いている状態でかごが上昇し、かごと乗り場に挟まれて死亡したものです。
 従業員は、約10センチの隙間に約45分間挟まれていたとということです。

 事故機には、扉が開いたまま動き出した場合に自動停止する安全装置はありませんでした。

 平成18年6月3日、東京都港区の集合住宅に設置されていた、シンドラー社製エレベーターで、自転車に乗ったまま乗降中の高校生が、扉が開いたまま突然上昇したエレベーターのかご部分と建物の天井との間に挟まれ折りたたまれて圧死する事故が発生しています。
 事故発生直後、国土交通省はシンドラーに、国内にある同社製エレベーターの全リストの提出を求めましたが、当初は「個人情報保護」を理由に国交省へのリスト提供さえ拒否していました。
 平成24年11月1日に、シンドラー社に強制捜査が入ったのも当然といえば当然です。

 平成24年9月の改正建築基準法施行令で、扉が開いたまま動き出した場合に自動停止する安全装置が、新設機への設置が義務づけられていますが、事故機は、20年以上前のもので、改正前の「既存不適格」扱いとなり、装置がなくても違法ではありません。

 「シンドラーエレベーター」は、スイスニトヴァンゲン(Nidwalden)州にあるヘルギスヴィル(Hergiswil)という市に本店がある会社です。

 日本では、スイス企業への不信感がありますね。

 製薬会社のチバ・ガイギーによるスモン病問題が生じていますが、チバ・ガイギーの(現・ノバルティス)は、スイスのバーゼル市の会社でした。

 スイス国鉄の氷河特急の事故で、多数の日本人旅行者が死傷していますが、原因を究明しないまま、翌日から、運行していたことも記憶にありますね。

 日本シンドラー社の社長は、記者会見で頭を下げ、日本式に謝罪しました。
 東京都港区の集合住宅のときもそうでした。
 全くの「日本流」です。

 会社が過ちを認めたことになるという考えもあるでしょうが、日本の裁判所は、陪審制ではなく、事故後、社長が謝罪したからといって、事故直後に過失を認定するというほど単純ではありませんから、賢明な措置だと思います。

 なお、スイスは、平和でのどかな国ではありません。
 そんな国なら、とっくに国自体が無くなっています。

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