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2012年バックナンバー

SEOとリース

事業所のホームページをインターネットの検索サイトで上位に表示する「SEO」(Search Engine Optimization。検索エンジン最適化)に関連した被害が増えているそうです。

 法律事務所にもセールスの電話がかかってきます。

 例えば、法律事務所のホームページを、「大阪」「弁護士」「相続」というキーワードでGoogle検索したとき、1ページ目に表示されるようにいたしますという類のセールスです。

 検索エンジンで、特定の検索した文字列で、1頁目=10件以内に出ない場合は、2頁目は見ないことが多いですね。

 「検索順位を上位」にするためには、ホームページの内容を充実させることと、アクセス回数を増やすことが「王道」です。

 もっとも、「大阪」「弁護士」「相続」と入力して検索した場合、さしたる内容のない法律事務所のホームページが上位に表示されますから、「有効」な「SEO」はあるというべきなのでしょう。
 どの程度、業者に支払っているのかは知りません。
 「有効」な「SEO」なら、対価を支払うに値します。

 そうはいっても「Google検索したとき」「1ページ目に表示」されるのはたった10のホームページ、中には大阪弁護士会遺言センターなどの半公的なホームページもありますから、考えてみれば「おかしい」ということがわかるはずです。

 法律事務所の弁護士なら「あやしい」と思うでしょうし、「あやしい」と思わないなら、弁護士という職業選択は誤りだったかも知れません。
 もともと、弁護士という職業は「疑う」ことが大切です。

 もっとも、被害にあった「弁護士」というのは聞きません。
 最初から「いない」のか、恰好が悪いので「泣寝入り」をしているのかわかりません。


 司法書士、行政書士の先生方が、「ひっかかった」という話は聞きます。

 セールスの電話を真に受けると、リース会社と提携した販売員が事務所を訪れ、「検索順位を上位にすれば、顧客が増える」と勧誘するそうです。

 月額5万円、5年リースで250万円のリース契約を結ばせます。
 「SEO」というサービス(役務)に、リースは考えにくく、1枚のソフトの購入という形をとります。

 「随時バージョン更新し、効果が上がらなければ技術者が個別に手を入れます」というセールストークがつきます。
 しかし、お約束のように、約半年後にバージョン更新はなくなり、検索順位は低迷します。
 当該会社への電話はつながらなくなり、リース会社への支払い義務だけが残るということです。

 リース会社を相手に、債務不存在確認の訴えをするのですが、勝ち目があるかどうかはわかりません。
 いちおう「法律のプロ」のはずですから・・

 自宅で開業するなどの小規模事業者を狙った悪質なリース契約の被害が後を絶ちません。
 その昔は、高機能の電話機でしたね。

 いつの世にも「詐欺師」はいます。
 「Google検索したとき」「1ページ目に表示」というのは、いかにも「うさんくさい」と思います。
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