2012年バックナンバー
誤嚥性肺炎
平成24年7月11日、上野動物園のパンダ・シンシンの赤ちゃんが心肺停止で発見され、死亡が確認されました。
残念なことですね。
もっとも、母パンダの初産の場合は1週間で6割から7割、死んでしまうことがあるということですから、次回に期待しましょう。
赤ちゃんパンダの死因は、気管支に母乳が詰まって呼吸不全となり、肺炎を起こしたということです。
「嚥下性肺炎」「誤嚥性肺炎」ですね。
人間(ヒト)も、嚥下性肺炎・誤嚥性肺炎での死亡は多いです。
厚生労働省の人口動態統計によりますと、肺炎は、がんや脳血管疾患、心疾患に続き、男女とも死因の第4位を占めています。
特に、体力や免疫力が全般的に落ちている高齢者は、命にかかわる危険性が高くなります。
脳卒中の後遺症などで、嚥下がうまくいかなくなると、誤って気管や気管支に入ってしまう「誤嚥」をおこしやすくなります。水分だけでなく食物も、胃ではなく、気管支に食べ物がはいっていることもあります。
体の抵抗力が落ちている時に、唾液に含まれる細菌や、食物が気管や気管支に入り、細菌感染して発症するのが、「嚥下性肺炎」「誤嚥性肺炎」です。
酸素を摂取する部位と、食物を摂取する部位が、同じ「口」というのが根本的な問題のようです。