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2012年バックナンバー

韓国の原子力発電

 韓国で、平成24年6月21日、全国的な停電訓練が行われたそうです。

 それだけ、停電(ブラックアウト)が、現実的な危機となっているようです。
 百貨店やホテルなど大型施設の冷房設定温度を26度以上、公共機関には28度以上に義務づけ、冷房しながらドアを開けて営業する店舗には罰金を科すとしています。

 原子力発電所のトラブルやトラブル隠しは、日本だけのものではないようです。

 平成24年2月、韓国南東部釜山郊外の古里原子力発電所1号機(58万キロワット)の定期点検中に停電が起こり、非常用外部電源が故障していたため、停電中の12分間に原子炉内の冷却水の温度が摂氏36.8度から58.3度に急上昇し、メルトダウンの危険があったにもかかわらず、同原子力発電所の所長が中心になって事故を隠蔽していたことが、1ヶカ月以上が経過してから明らかになりました。

 韓国で最も古い原子力発電所で、設計寿命を迎えた平成20年6月に停止しましたが、国際原子力機関(IAEA)の検査を経て、韓国政府が10年間の稼働延長を認め、平成21年1月に再稼働したそうですが、やはり、老朽化には勝てなかったようです。

 周辺住民や環境団体などは古里原子力発電所1号機の廃炉を求めています。


  韓国の原子力発電所は、韓国最大の人口密集地である首都圏から遠い地域に集中的に配置されていますが、第2の人口密集地であるプサン都市圏に接して多くの原子力発電所が立地しています。

 続いて、平成24年6月18日、慶州で試験運転中の、新月城原子力発電所1号機が、稼動再開1週間で再度故障し稼動が停止しました。

新月城原子力発電所1号機は、平成24年3月27日に試運転中に原子炉冷却材ポンプの異常で稼動が停止し、整備作業を経て平成24年6月10日に稼動を再開したばかりでした。
 主給水ポンプ停止時の発電所低出力維持可能試験をしていたところタービン発電機が自動停止したそうです。

 日本なら、安全確認のため、相当期間停止しそうなものですが「ケンチャナヨ」(日本語で「かめへん」の意味)で稼働させるわけですから、少し怖いですね。

 ちなみに、月城・新月城原子力発電所のある慶州は、韓国新羅の古都として、日本人にも人気の観光スポットですが、慶州の観光案内地図にも月城原子力発電所が掲載されています。文武大王の「海中陵」のすぐそばにありますから。

 新羅の文武「大王」(西暦681年没。なお、韓国・朝鮮は、中国の朝貢国ですから「皇帝」「天皇」などの称号は使えず「王」です。日本とは違います)のお墓は「海中陵」と呼ばれ海中にあります。

 文武大王は、死に際して「東海岸から龍となって国を守るため、遺骸は海に葬れ」と命じて没したそうです。
 仮想敵国は、日本です。
 昭和42年に水没された王の墓が発見され、観光名所となっています。

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