2011年バックナンバー
A4横書き
それまでは「B4縦書き袋とじ」でした。
「縦書き」は、新聞や文庫本は今でも同じです。
「袋とじ」というのは、B4の紙を2枚に折る前提で文書を作成し(上の余白、下の余白、横の余白のほかに、中央部分にも余白をつくっておきます)、それを折って、B5サイズにするというやり方です。
横書きは、算式や数字の並ぶ交通事件訴訟などで、便利になりましたねという程度です。
もちろん、化学式などは縦には書けないでしょうし、ラテン文字を縦に書くわけには行かないでしょうから、そのような文書を多く書く人弁護士さんにとっては朗報だったでしょう。
また、実質「B5サイズ」が、「A4サイズ」になったのは、いっぺんに多くの文章が見ることができて便利という人がいます。もっとも、最初の頁や最後の頁を除き、開くとB4サイズ分見ることができるわけですから、2頁以降は不便になっているかも知れません。
「袋とじ」というのは、コピーをしたうえで、わざわざ折って書面をつくるわけですから、事務の効率化という点では格段の差があります。
量の多い書面でも、コピー機にセットしてソート機能を使えば、手数はわずかです。
「袋とじ」だと、1枚1枚折っていかなければなりません。
そういえば、昔は、紙と紙の間に、いちいち割り印を押していましたが、今は、ページ数さえ打っておけば、割り印は要りません。
この書式になったのは、平成13年1月1日からのことで、過渡期には、縦横が混在し、A4とB4(B5)が混在していて、やっかいでしたが、さすがに7年もたつと、古い記録はなくなりました。
家庭裁判所は、従前より横書きでした。サイズはB4横書き袋とじだったと思います。
少年事件の記憶はありません。
刑事も、基本的に民事と同じ時期にBサイズからAサイズになった「はず」です。
私は、あまり刑事事件は余りやりません。
独立直後(半年~1年くらい)はヒマだったので「小遣い稼ぎ」に国選をしていた時期がありますし(破産管財事件がとってかわりました)、その後も、外国人の国選(要通訳事件)を、大阪弁護士会職員の人から「引き受け手がない」と頼みこまれて、何件かやったことはあります。
最近、若い弁護士さんを中心に、国選事件が「取合い」になっているらしく、国選弁護人のなり手に不自由しなくなったようです。
信じられないことですが、弁護士増員の影響でしょうか。
私は「横書きの起訴状を見たことがありません」から、平成13年1月1日から、刑事の公判廷にたったことがないことになります。
ただ、起訴前の弁護は、この間も何件かしていて、横書きの勾留状は見たことがあります。
被害者との示談交渉を成立させるなどして、全部、不起訴か罰金になったため、結果として起訴状をみずに事件が終了したことになっただけです。
話は変わって、テレビや映画で、裁判ものがありますね。
一応、専門家としては「つっこみどころ満載」なのですが、「裁判長役の俳優が、判決を読むとき、どうみても横書きの文章を読むような目線の動きをしている」「おかしい」とつっこみかけたことがありました。
構成作家や監修した弁護士は間違ってないんですよね。
なお、裁判員制度が、来年から始まります。
罪名をみると、私が弁護人としての仕事をしていたような刑の軽い事件は、裁判員による審理の対象とならないようですね。
私は、最初から裁判員制度とは縁がないようです。