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2013年バックナンバー

ヨーロッパの馬肉スキャンダル

平成25年2月、フランスの食品加工業者「スパンゲロ」社が、冷凍のミートソースやラザニアなどの製品に混入していたこと、ヨーロッパ18か国に馬肉が流通していたことが判明しました。

 イギリスやドイツなどでは大きなニュースになっています。

 日本人は、「馬肉」を食べることに抵抗はありません。
 私は食べませんが、熊本県などでは「名物料理」になっています。
 もっとも、その昔、日本の安物のコンビーフには馬肉が混じっていたそうですから(今は、牛肉100%でないと「コンビーフ」という名称はつけられないそうです)、私も食べているかも知れません。

 イギリスでは馬肉を食べる習慣はないそうですし、ドイツでも、一部愛好家を除いて馬肉は食べません。フランスでは、馬肉を食べるそうです。

 イギリスやドイツでは、馬は、犬や猫と変わらない、図体の大きい「ペット」とみなされています。
 犬は友達、猫も友達、馬も友達ですね。
 イギリスやドイツでは、単なる「食品偽装」ではなく、「牛肉」と称して「犬肉」や「クジラ」を食べさせられたり、するようなショッキングな出来事のようです。
 日本人なら、「牛肉」「豚肉」「かしわ」と称して「犬肉」を食べさせられたようなものでしょう。
 単なる「偽装表示」にはとどまらないようです。

 フランスでは、馬肉販売が長らく低迷していましたが、騒動が消費者の興味を誘い、思いがけない売上げ増加につながっているという皮肉な結果になっています。
 こちらは「偽装表示」で捜査中ということにとどまります。

 問題の発端となった馬肉は、発注については、ルクセンブルグの業者→フランスの業者→キプロスの業者→オランダの業者→ルーマニアの業者という経路をたどり、納入については、ルーマニアの業者→フランスの業者→ルクセンブルグの業者という経路をたどって、ルクセンブルグの業者が、納入された肉で冷凍ラザニアを製造し、ヨーロッパの13ヵ国に出荷したということで、ヨーロッパは「一体」のようです。


 馬肉の値段は牛肉の6分の1程度と安いそうですが、きちんと衛生管理されているなら、まだ問題は小さかったのかも知れません。
 馬肉食品から、馬が注射されていた鎮静剤成分が検出されたとのことで、ルーマニアで肉になっているものが、農家が要らなくなった持込んだ役馬だったりすると、衛生管理もなされていないということになります。


 牛肉スキャンダルは、消費者の買い物の習慣や食生活の基本を揺るがす大変な事件のようです。
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