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トリビア バックナンバー 1/2

文字飾りと罫線

日本だけをみていますとわかりませんが、日本人は、欧米に比べ罫線や文字飾りが好きなようです。

 その昔、ワープロ専用機やコンピュータの処理能力が低かったときにも、罫線や文字飾りが不可欠だったため、ただでさえ面倒な日本語(漢字・ひらがな)の処理もあわせ、キーボードを押すタイミングと、モニタに表示されるタイミングがわずかに「遅い」ことで、ストレスを感じる人もいたのではないでしょうか。

 英語やドイツ語の「文字飾り」は、通常の字(ローマン体)の他に、ゴチックやイタリックスがある程度ですね。それ以外は、相当、複雑な処理をさせられることがあります。
 ワープロは、文字飾りより、スペルチェック、行末処理(justificationやhyphenation)に重きがおかれています。

 日本語のワープロは、通常の「字体」が、明朝体を筆頭に色々あるあるうえに、縦2倍、横2倍、4倍、下付4分の1、上付4分の1など多種多彩です。
 簡単に、様々な文字飾りができます。


 また、罫線については、初期の欧米のソフトには、罫線の機能はついていなかったソフトが、むしろ「原則」であるというふうな記事が、20年ほど前のコンピュータ雑誌に掲載されていた記憶があります。
 さほど、必要ないといえば必要ありませんね。


 日本人は、文字飾りや罫線が好きですね。
 本来なら、文字飾りや罫線などに時間をかけずに、内容の充実に時間をかけるようにいいたくなることがあります。
 不必要な罫線や文字飾りは、表を見にくくすることがあります。
 内容の充実に時間をかけているのか、文字飾りや罫線など「どうでもいいこと」に時間をかけているのか、コンピュータ作業を外から見ていてはわかりません。
 まさに「時間泥棒」「給与泥棒」です。


 ちなみに「文字飾り」に全く縁のない文書をご存じでしょうか。
 判決です。
 表題などを含め、縦2倍、横2倍、4倍すらありません。ただ、ひたすら、全角の文字が並んでいるだけです。
 下付4分の1、上付4分の1などは「㎡」で見るくらいです。

ちなみに、罫線は「別表」についていることがありますが、必要最小限度に限られます。弁護士が作成した「別表」をコピーしている場合は、罫線付が多いことになります。

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