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トリビア バックナンバー 1/2

徳政令

モラトリアム法案が成立しました。

 平成版徳政令というところでしょうか。

 徳政令とは、鎌倉時代から室町時代にかけて朝廷、幕府などが債権や債務の放棄を命じた法令をさします。

 徳政令の歴史は古く、万葉集にも「商返し(あきかえし)領(し)らすとの御法あらばこそ わが下衣返し賜らめ」(詠み人知らず)という和歌があります。

 「徳政令が出ているなら、私が差上げた下衣のご返却してさしあげましょう」という女性の歌で、男の心変わりによる「下衣」(したごろも。肌着・愛の証として贈り交された肌着)の返還要求が理不尽であるという和歌です。
 「商返し」が徳政令のことです。

 歴史で有名な徳政令は、鎌倉時代に、元寇などで貧窮に苦しむ御家人保護の目的の永仁の徳政令(西暦1297年)が有名です。
 また、室町時代になると、徳政令を求める土一揆、徳政一揆などが頻発しました。
 徳政一揆に際しては幕府から正式にな徳政令(嘉吉の徳政令)の発布が行われたことがあります。

 また、一揆勢力や在地勢力が独自に行う私徳政なども行われた。これらの一揆は将軍の代替わり期に多く発生し、「代初めの徳政」を要求している。正長の土一揆では室町幕府から正式な徳政令は出なかったものの、嘉吉の徳政一揆に際しては幕府から正式にな徳政令(嘉吉の徳政令)の発布が行われています。

 平成の徳政令は、返済猶予によって貸主の金融機関の財務の健全性を損ねたり、借主の信用力の低下で、企業間取引や新規融資に影響を与えるでしょう。

 私自身は、つぶれる企業は早めにつぶした方がいいと考えています。
 景気がよくなる気配でもあれば、もちろん結論は別ですが、そんなことは誰も考えていないでしょう。 

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