債務(借金)問題
債務・借金
負債はどれくらい減るのでしょう
銀行、信用金庫、信用組合、農協などからの借金は減りません。
利息制限法をこえた利率ではないからです。
銀行とサラ金の組んでいるモビット、アットローン、キャッシュワンの3社は、利率が、利息制限法ちょうどですから、やはり借金は減りません。
クレジット会社はどうでしょう。
最近、利率引下げをしている会社もありますが、キャッシングについて、利息制限法をこえる利率をとっている(あるいは、とっていた)会社が大半のようです。
例外もあります。私の経験した事例では、アメリカンエクスプレスのキャッシングの利息は、大昔から、利息制限法の範囲内だったようです。
ただし、これは例外で、現在も利息制限法違反の利息をとっていたクレジット会社は多いですし、遠くない昔は、たいてい、サラ金並の利率による利息をとっていましたし、現在とっているクレジット会社も多いですから、キャッシングについては、借金が減る可能性は大きいです。
サラ金はどうでしょう
利息制限法をこえた利率の利息をとっていないところはありません。
「利息制限法に引きなおすと元金が減る理由」の欄に書いているように、長期間であればあるほど減額幅も大きく、場合によっては過払いとして返還請求ができるようになります。
計算上は、29.2%の利率で借りて、利息だけ返済している場合、5年5か月で、借金は0になり、そのあとの利息支払いは過払いとなります。
大ざっぱにいって、利息制限法をこえる利息をとっている業者について、元金がいくら減るか、あるいは、元金が0になり過払いになっているかどうかについては「借入期間の長短」が基本となりますが、以下のような事情に左右されます。
(1) 中途に借入金額0の時期があったとき、特に、借入金額0の期間が長いときは、思ったほど減ってません。
なお、弁護士に相談するときは「最初の」取引開始日を言ってください。いったん0になっているからといって、次に借りはじめた時期をいわないでください。
(2) 最近限度額が上がり、借入額が増えたとき。
たとえば、50万円枠で、過払いが40万円程度になる程度の長期にわたり取引きしていたのに、最近100万円枠になり、50万円新規に借入をしたのであれば、過払いにはなりません。
(3) 大手サラ金は、公務員、一流企業の会社員などには、最初から25%、取引期間が長くなると22%などと低金利で貸していることがあります。
当然、思ったほど減っていません。
(4) 逆に、取引期間は短くても、ほとんど完済に近くなるほど元金が減っていれば、当然、過払いになる場合もあります。
(5) 完済している業者の場合は、額の多い少ないはあっても、必ず過払金があります。
実際は、業者から取引履歴をとってみないと、はっきりとは言えませんが、依頼者が正確に記憶している限り、取引期間の長短、上記の諸事情などにより、おおざっぱな見当はつきます。
実際は、業者からの取引履歴が出るまでわかりません。
思ったより少ないときは、最近借入額が増えた、もともと利率が低いということが多いです。
思ったより多いときは、良心的な業者が、依頼者の忘れている取引履歴を送付してくれたときが多いです。