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2015年~2017年バックナンバー

便意兵

「便衣兵」という古葉があります。
 
「便衣」とは平服という意味であり、「便衣兵」と呼ばれるものには2種類あります。
1 一般市民が武器を取って抵抗するもの
2 軍隊が一般市民に偽装して作戦を行うもの
 
 第二次世界大戦前の国際法では、敵軍が突然侵入してきた場合に一般市民が武装して抵抗することは許されていますが(ハーグ陸戦規約2条「未だ占領されていない地方の人民でありながら、敵の接近にあたり1条に従って編成する暇なく、侵入軍隊に抗敵するため自ら兵器を操る者が公然と兵器を携帯し、かつ戦争の法規慣例を遵守する場合はこれを交戦者と認める」)、軍人が市民の服を着てはいけないという規定はないものの、軍隊が一般市民を装って敵を安心させて攻撃することは禁じられていました(ハーグ陸戦規約23条「特別の条約により規定された禁止事項のほか、特に禁止するものは以下の通り。2号 敵の国民、または軍に属する者を裏切って殺傷すること」)。
 
 戦争・紛争当事国が、「便衣兵」=「隠れ戦闘員」と見なした非合法戦闘員・ゲリラを殺害した行為が、国際法上問題と指摘された例は、ベトナム戦争等においてみられます。
 
 アメリカ軍が、殺傷した平服を着た人物が、一般市民だったか、あるいは、一般市民を装った兵士であったかです。
 
 ただ、戦争中に、どちらかを見分けることは難しいでしょうね。
 見分け損なえば殺されますから、原則、殺害しても仕方がないでしょう。

 ちなみに、南京虐殺事件も、理屈は同じです。
 南京錠内で私服で戦うゲリラは、ハーグ陸戦規約23条2項違反であり、南京には国際法違反の便衣兵が多数いたというのが日本の主張です。
 
 反対論は、一般の兵士が逃げ場を失い、日本軍に捕獲されても殺されると考えて、軍服を脱いで、市民に紛れ込もうとしたものであり、戦闘行為をしようとする者はいなかったとの主張ということになります。
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