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雑記帳

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銀行口座を売った人が受ける罰

 近年、銀行口座の売買や貸し借りに関わる事件が増えていますが、多くの人が「犯罪に使われるなんて思わなかった」「一時的に貸しただけ」と軽く考えがちです。

 もちろん、そういう「いいわけ」が通ることはありません。

 口座売買、つまり、通帳やキャッシュカードを他人に譲渡することは、「犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)」に違反する犯罪行為です。違反した場合、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、あるいはその両方が併科される可能性があります。
 私は、自分の担当事件でありませんが、逮捕起訴された事例を知っています。

 刑事罰以外にも、口座売買が発覚した場合、刑事罰とは別に、全銀協の不正利用者情報に登録され、原則として5年間、ほぼすべての金融機関で新規口座開設ができなくなるという重大な不利益を受けます。
 口座を売った人名義の他の預金口座も犯罪に関与していないか確認の対象となり、捜査のために凍結されることがあります。
 私は、現実に、全ての口座が凍結され、新たに預金口座がつくれないという事例を知っています。

 現代社会において銀行口座を持てないということは、どういう意味を持つでしょうか。

 まず、就職の場面では、多くの企業が給与の振込口座指定を必須としています。
 口座が作れない場合、採用自体を断られたり、雇用形態を制限されたりするケースも現実にあります。仮に就職できたとしても、給与の受取り方法を巡って会社側に特別な対応を求めることになり、本人にとって大きな心理的負担となります。

 住居の賃貸借契約では、家賃の口座振替や指定口座への振込が前提となることが多く、保証会社の審査でも銀行口座の有無は重要なチェックポイントになります。
 口座を持てないというだけで、入居審査に落ちたり、条件の悪い物件しか選べなくなったりする可能性があります。

 公共料金や通信費、各種サブスクリプションの支払い、クレジットカードの利用にも制限がかかり、生活は現金中心の不便なものになります。

 弁護士の立場から見ると、この状態は一時的な不自由にとどまらず、就労・住居・信用の3つを同時に失いかねない「生活基盤の破壊」に近い影響力を持つといえます。

 通帳やキャッシュカードの売買は絶対に行わないでください。
 お金に困っている場合は、公的機関や専門家への相談を検討してください。
西野法律事務所
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