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雑記帳

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無期懲役1600人で仮釈放は1人 令和6年は過去最低 終身刑化が鮮明に

 令和6年に仮釈放された無期懲役の受刑者が1人にとどまったことが、法務省が公表した最新の「矯正統計年報」でわかりました。

 日本には「終身刑」は存在しません。
 日本の刑罰は、死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料と区分されてきました。このうち、期間を定めない懲役刑が「無期懲役刑」であり、死刑に次ぐ重い刑罰ということになります。
 令和7年6月、懲役刑と禁固刑が廃止され、「拘禁刑」に一本化されたため、無期懲役は今後「無期拘禁刑」となります。

 無期懲役は、法律上は、無期懲役の受刑者でも、刑の執行開始から10年を経過し、本人に罪を悔い改める「改悛の情」があれば、仮に釈放することができると定められています。有期刑は刑期の3分の1を経過していれば仮に釈放することができると定められています。

 もっとも、平成17年の法改正により、有期刑の上限が20年から30年へ引き上げられたことなどを受け、近年は仮釈放までに30年以上服役する運用が一般的となり、無期受刑者の多くが塀の中で死亡しています。

 令和7年7月に公表された最新版「矯正統計年報」(令和6年)によりますと、令和6年末時点で全国の刑事施設に収容されていた受刑者は3万3745人(男性3万749人、女性2996人)です。そのうち無期懲役の受刑者は1650人(男性1554人、女性96人)で、全体の約5%を占めます。

 令和6年に刑事施設を出所した受刑者は1万5069人で、うち5480人が満期出所でした。一方、無期懲役の受刑者で出所(仮釈放)を許されたのはわずか1人だったそうです。

 減ったものですね。
 私が、裁判官として最初に着任して配属されたのが大阪地方裁判所第3刑事部で、法廷合議事件と裁量合議事件のみを扱っていました。

 扱った事件で記憶に残っているのは、無期懲役刑を宣告されたものの、仮釈放されたところ、1か月経過しないうちに、男女2人を包丁で殺害したとの事件です。包丁で切られたからすぐに息絶えるというわけではなく、2人とも、20mから30m歩いて息絶えていました。刑事ドラマとは違います。

 検察官の求刑が「死刑」となるときついのですが、被害者両名が挑発したとみられた事案のため、求刑自体が「無期懲役」でした。宣告刑も「無期懲役」でした。確定しました。
 感想は「そう簡単に仮釈放するなよ」というところでした。
 現在となっては、起きえない事件かも知れません。
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