西野法律事務所（法律問題のことなら大阪 弁護士会・西野法律事務所にご相談下さい)

　厚生労働省は、７０歳以上の高齢者が医療機関の窓口で支払う医療費の負担について、現役世代と同じ３割とする対象者の拡大に向けた議論を本格化させます。
　自民党と日本維新の会は連立政権合意書で、医療費の窓口負担について「年齢によらない真に公平な応能負担の実現」と明記していて、厚生労働省は令和７年末までに方向性をまとめる方針です。

　令和７年１０月２３日に開かれた社会保障審議会（厚労相の諮問機関）の医療保険部会で、厚労省から、３割負担とする高齢者の基準の見直しを含め、医療費負担のあり方が議題として示されました。

　現行の窓口負担は、７０歳～７４歳は２割、７５歳以上の後期高齢者は１割が原則です。
　ただ、７０歳以上でも「現役並み所得」があれば３割負担となります。７５歳以上では、１割負担、２割負担、３割負担にわかれます。

　高齢化や医療の高度化で医療費は膨らみ続けていて、現役世代の保険料負担も増加しています。
　政府は、高齢者も含めた「全世代」で社会保障制度を支え合うことを目指し、令和５年に閣議決定した改革工程で、３割負担の対象者の見直しを平成１０年度までに検討すると記していました。

　社会保険料の負担に対する不満の高まりを受け、維新は令和７年７月の参院選の公約で、現役世代１人あたりの社会保険料を年６万円引き下げるとし、高齢者の窓口負担を原則３割に見直すことも盛りこみました。
　先の自民総裁選でも、支払い能力のある高齢者に、より負担してもらう「応能負担」の強化を求める主張が相次いでいました。

　令和７年１０月２３日の部会では、厚労省から、後期高齢者の給与所得や金融所得が増えていることを示す資料が出されました。
　委員からは「現役世代の負担軽減は強い経済を作るためにも重要だ」などと、３割負担の対象者拡大に肯定的な意見が目立った一方で、「もう少し、きめ細やかに見る必要がある」と指摘する声も出ました。

　一律３割でもいいかと思います。
　人間歳をとれば、病院にいけば、何らか悪いところが見つかります。
　７５歳まで生きれば、ある意味本望でしょう。現役世代の負担をかえりみず、それ以上長生きしてどうするのかという意見です。
　７５歳にもなれば、高額医療も遠慮するようにしませんか。