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雑記帳

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韓国で闇バイト 地方の若者「出稼ぎ」でカンボジアへ 背景に所得格差

 韓国で「高収入の仕事がある」などと誘われてカンボジアに渡航した後、拉致・監禁される事案が多発し、暴行による死者も出ている問題で、韓国の主として地方に住む20代~30代の若者との連絡が途絶えたとの申告が相次いでいるようです。

 カンボジアに渡航した韓国の若者の多くが、周囲に「出稼ぎに行く」と事前に伝えていました。
 自ら違法行為に加担する人もいれば、犯罪組織に監禁され、特殊詐欺の「かけ子」などをさせられたり、不法賭博サイト運営のために自身の通帳口座を貸すことを強要されたりする人もいるそうです。

 韓国の新聞などによりますと、犯罪組織に人材を送るブローカーは、秘匿性の高い通信アプリや求職サイトなどを通して、「IT関連業務 月最高1500万ウォン(約160万円)」「衣食住も用意してある」などの好条件を提示し勧誘しているそうです。

 韓国の新聞によりますと、慶尚北道と大邱広域市では、令和6年から令和7年10月15日時点までで、20代~30代の若者の行方不明申告が22件あったということです。
 令和7年8月、カンボジアで犯罪組織に監禁され、「暴行や拷問に伴う激しい痛みによる心臓まひ」で死亡し遺体で発見された韓国人男子学生(22)も、慶尚北道出身で、忠清南道の大学に通っていました。

 ブローカーは、社会的信用性が低かったり、借金をかかえる若者や、社会人になったばかりの人をターゲットにしているそうです。

 専門家からは、過度な「ソウル一極集中」により、地方での雇用の機会が大きく制限されていることがあるとの見方が出ています。

 韓国ではソウルとその周囲の京畿道(1万0189平方キロメートル)に人口の約5割が住んでいます。
 日本は、一極集中といわれているにせよ、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県(1万3557平方キロメートル)に人口の約3割が集まっているのにすぎないことを考えると、その割合の高さがわかります。
 地方に良質な就職先が少ないことも一因とされています。韓国の雇用情報院が令和7年5月に発表した報告書によると、平成25年~令和5年に増えた雇用数全体のうち、46.8%が首都圏だそうです。
 首都圏以外に、まともな給与の就職先がほとんどないそうで、若者はソウルへソウルへと行きたがるそうです。

 他人事ではありません。
 拷問、殺人のニュースはありませんが、カンボジアやミャンマーを特殊詐欺の拠点とし、日本から若者などをリクルートして働かせる事件もここ数年、相次いで起きています。
 既に、カンボジアやミャンマーに行った若者を戻すことも大切ですが、これから、カンボジアやミャンマーに行かせないことも大切です。
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