2025年バックナンバー
雑記帳
「日本の新幹線」を売らずに済んでよかった「走るほど大赤字」インドネシア新幹線
東南アジア初となるインドネシアの高速鉄道「WHOOSH(ウーシュ)」は開業から約2年が経ち、財政面の重圧に直面しています。
この高速鉄道をめぐっては、日本に決定しかけていたのが、中国に横取りされました。
日本の調査した地形や地盤の図面が、インドネシア政府に渡っていたことも、日本の怒りをかき立てました。
現在では、インドネシア政府から「時限爆弾」と公言されるほど大幅な赤字に苦しんでいます。インドネシア政府はさらなる延伸に向け、中国側に支援を求めていますが、中国自身の財政難もあり、習近平政権は頭を抱えています。
インドネシア政府は厚かましく、さらなる延伸を日本に求めてきたのですが、日本は即座に断りました。
乗客は少ないそうです。
ネックとなるのは駅の立地と価格帯だとみられています。
まず、ジャカルタとバンドン側両方の終着駅がどちらも都心から外れていて、正直言って不便です。駅に着くまで、ジャカルタのひどい渋滞に巻き込まれます。
さらに、チケット価格が一番安いプレミアムエコノミーで30万ルピア(約2500円)程度かかります。ジャカルタとバンドンの始発終着駅のある都市の、1人当たりの最低賃金が5万円程度のため、仮に家族4人で往復すると月給の半分程度も必要となります。
在来特急や長距離バスが、数時間かかるとはいえ、費用が半額以下で抑えられる点で優位性を保っているようです。
ジャカルタ・バンドン間の収支は赤字続きです。
高速鉄道の運営主体のインドネシアと中国企業の国営企業が共同出資するPT Kereta Cepat Indonesia-China(KCIC)は、令和6年通年では4.2兆ルピア(約400億円)の損失を計上し、うちインドネシア側の中核国営企業インドネシア国鉄(KAI)が2.23兆ルピア(約200億円)を負担しました。
令和7年前半には利用客増加もあって損失幅は若干改善したものの、それでもKCICは同上半期に1.6兆ルピア(約160億円)の赤字を出し、こちらも過半をKAIが肩代わりしています。
インドネシア国会の試算では、令和8年に6兆ルピア規模(約580億)の赤字に膨らむ可能性があるとされています。
年間に約数百億円規模の赤字を垂れ流し続けるというのは尋常ではありません。
インドネシア政府は、延伸計画を日本に依頼しましたが(厚顔無恥ですね)、断られたことから(2国のシステムが併存すると不具合や事故が起こりかねないこと、責任の所在が不明確になること)、延伸計画でも中国に依頼することとし、令和5年9月、中国の李強首相から、インドネシア側はスラバヤまでの延伸について中国側と協議を行い、李首相から「支持する」との前向きな回答を引出したとされています。
ただ、KCICは、令和4年の議会証言で、当初の区間だけでも「投資額の回収に40年を要する」との見通しを示しています。赤字続きなら回収できるはずはありません。
延伸部分の建設距離は現在の約5倍に及び、トンネル・橋梁の建設や用地取得も飛躍的に増える見通しで、総工費は数兆円規模に達するとみられます。
インドネシアがスポンサーとして当てこんでいる中国自体、近年の不動産不況に端を発する景気減速に伴い対外インフラ投資に慎重姿勢が見られる流れとなっています。
日本政府関係者は「前回の受注は平成27年でまだまだ中国経済が元気だった時代だから可能だった。下手をすれば数兆円単位で全額貸し倒れになるような海外への巨額投資案件に今更投資できない」と分析しています。
インドネシア高速鉄道計画は日本にとって大きな外交案件であり、受注競争に敗れた経緯は今なお痛手として記憶されています。
しかし、もし日本がこのプロジェクトを受注していた場合、土地収用やコスト超過のリスクを全面的に背負い込み、現在の中国同様に巨額の持出しを強いられていた恐れが非常に高いといえます。
日本が泥沼に踏込まずに済んだ側面もあるという冷静な見方も必要ですね。
この高速鉄道をめぐっては、日本に決定しかけていたのが、中国に横取りされました。
日本の調査した地形や地盤の図面が、インドネシア政府に渡っていたことも、日本の怒りをかき立てました。
現在では、インドネシア政府から「時限爆弾」と公言されるほど大幅な赤字に苦しんでいます。インドネシア政府はさらなる延伸に向け、中国側に支援を求めていますが、中国自身の財政難もあり、習近平政権は頭を抱えています。
インドネシア政府は厚かましく、さらなる延伸を日本に求めてきたのですが、日本は即座に断りました。
乗客は少ないそうです。
ネックとなるのは駅の立地と価格帯だとみられています。
まず、ジャカルタとバンドン側両方の終着駅がどちらも都心から外れていて、正直言って不便です。駅に着くまで、ジャカルタのひどい渋滞に巻き込まれます。
さらに、チケット価格が一番安いプレミアムエコノミーで30万ルピア(約2500円)程度かかります。ジャカルタとバンドンの始発終着駅のある都市の、1人当たりの最低賃金が5万円程度のため、仮に家族4人で往復すると月給の半分程度も必要となります。
在来特急や長距離バスが、数時間かかるとはいえ、費用が半額以下で抑えられる点で優位性を保っているようです。
ジャカルタ・バンドン間の収支は赤字続きです。
高速鉄道の運営主体のインドネシアと中国企業の国営企業が共同出資するPT Kereta Cepat Indonesia-China(KCIC)は、令和6年通年では4.2兆ルピア(約400億円)の損失を計上し、うちインドネシア側の中核国営企業インドネシア国鉄(KAI)が2.23兆ルピア(約200億円)を負担しました。
令和7年前半には利用客増加もあって損失幅は若干改善したものの、それでもKCICは同上半期に1.6兆ルピア(約160億円)の赤字を出し、こちらも過半をKAIが肩代わりしています。
インドネシア国会の試算では、令和8年に6兆ルピア規模(約580億)の赤字に膨らむ可能性があるとされています。
年間に約数百億円規模の赤字を垂れ流し続けるというのは尋常ではありません。
インドネシア政府は、延伸計画を日本に依頼しましたが(厚顔無恥ですね)、断られたことから(2国のシステムが併存すると不具合や事故が起こりかねないこと、責任の所在が不明確になること)、延伸計画でも中国に依頼することとし、令和5年9月、中国の李強首相から、インドネシア側はスラバヤまでの延伸について中国側と協議を行い、李首相から「支持する」との前向きな回答を引出したとされています。
ただ、KCICは、令和4年の議会証言で、当初の区間だけでも「投資額の回収に40年を要する」との見通しを示しています。赤字続きなら回収できるはずはありません。
延伸部分の建設距離は現在の約5倍に及び、トンネル・橋梁の建設や用地取得も飛躍的に増える見通しで、総工費は数兆円規模に達するとみられます。
インドネシアがスポンサーとして当てこんでいる中国自体、近年の不動産不況に端を発する景気減速に伴い対外インフラ投資に慎重姿勢が見られる流れとなっています。
日本政府関係者は「前回の受注は平成27年でまだまだ中国経済が元気だった時代だから可能だった。下手をすれば数兆円単位で全額貸し倒れになるような海外への巨額投資案件に今更投資できない」と分析しています。
インドネシア高速鉄道計画は日本にとって大きな外交案件であり、受注競争に敗れた経緯は今なお痛手として記憶されています。
しかし、もし日本がこのプロジェクトを受注していた場合、土地収用やコスト超過のリスクを全面的に背負い込み、現在の中国同様に巨額の持出しを強いられていた恐れが非常に高いといえます。
日本が泥沼に踏込まずに済んだ側面もあるという冷静な見方も必要ですね。