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2025年バックナンバー

雑記帳

「最低賃金1500円」は本当に実現するか 約22%引き上げが「失業率」に与える副作用

 退任を表明した石破総理が、5年内に最低賃金1500円を目指すと述べていました。
 愚かなことです。

 最低賃金1500円目標ということは、令和6年度の最低賃金全国加重平均は1055円です。
 これを目標の1500円を実現するには、単純計算しても、7.3%の伸びが求められます。
  1,055*(1+0.073)^5
 現実離れした議論ですね。

 実体経済にそぐわない最低賃金を定めれば、雇い主は、首切りによる人員整理をし、残った人員に、同一時間で多くの仕事をさせるという「過徴労働」を労働者に強いるということはわかっています。
 そうしなければ、雇い主である企業や個人は、他業者との競争に敗れ、廃業していき、雇用自体がなくなります。
 最低賃金で働いている正社員というのは多くないでしょうから、パートやアルバイトが首切りによる人員整理をすることになり、残ったパートやアルバイトも、人員が減った分だけ過徴労働をさせられることになります。

 スキマバイトサービスアプリ「タイミー」から提供されたデータをもとに、最低賃金引き上げの影響が分析されています。

 その結果、最低賃金が1%上がると雇用は約0.39%減少するという相関関係が確認されています。特に、もともと最低賃金ぎりぎりの仕事は減少幅が大きくなりやすい傾向がありました。
 賃金を一気に引き上げるのが難しい事業者が、求人そのものをやめたり、逆に、雇用期間満了で、再雇用をしなくなるということです。

 例えば、東京で最低賃金を1500円に引き上げると、失業率はどうなるでしょうか。
 最低賃金1226円から1500円に引き上げると、その上昇率は約22%です。最低賃金が1%上がると雇用は約0.39%減少するを当てはめると、影響を受ける賃金帯の雇用は約8.6%減少することになります。
 この層が労働力人口の10%に当たれば、失業率は+0.9ポイント、20%なら+1.7ポイント、30%なら+2.6ポイント上昇する計算です。
 単純に、計算通りには行かないでしょうが。

 「地獄への道は善意で敷き詰められている」(英:The road to hell is paved with good intentions)という言葉があります。
 よかれと思ったことが、かえって、人々を地獄につきおとすということです。

 常識的には、GDPの上昇率に即して最低賃金が上げられるべきでしょう。
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