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雑記帳

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ドイツ メルツ新政権が発足へ 中道右派と中道左派が大連立、2回目の首相指名投票で選出

 ドイツ連邦議会(下院)は、令和7年5月6日、令和7年2月23日の連邦下院選挙で最大勢力となった中道右派、キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)の連邦首相候補であるフリードリヒ・メルツCDU党首(69)を連邦首相に選出しました。
 CDU/CSUと中道左派・社会民主党(SPD)による保革大連立の政権が発足することになります。なお、CDU出身の首相は、アンゲラ・メルケル氏の政権(平成17年~令和3年)以来となります。

 メルツ氏は、令和7年5月6日の首相指名選挙で、基本法(憲法)上、当選に必要な過半数(316票)に6票届かず、第二次大戦後では初めて連邦首相指名選挙が不調に終わりました。当選に必要な過半数が必要という基本法(憲法)の定めは、ワイマール共和国時代、少数与党政権が不信任案で次々と倒れ、その結果として、ナチスが政権をとってしまったという苦い経験があるからだそうです。
 連邦首相指名選挙において、当選に必要な過半数に必要な票が得られない場合は、連邦大統領は、相対的多数を得た連邦首相を任命することができますし、連邦議会を解散することもできます。
 基本法(憲法)制定後、1度もありませんが、連邦議会を解散することになるかと思います。
 連邦大統領は、連邦首相になれなかった有力政治家の「あがり」のポストで、政治的実権をもたないといわれますが、必ずしもそうではありません。

 令和7年2月23日の総選挙から、令和7年5月6日まで、延々、連立交渉をして、その間は、ショルツ連邦前首相が、連邦首相を勤めていました。
 やっと連立交渉が成立したはずが、無記名投票のための造反議員がいたという「お粗末」という落ちですね。
 ドイツのメディアは、メルツ氏がことし令和7年1月、移民政策の厳格化のため極右団体「ドイツのための選択肢」と議会で協力したことに反発した与党議員が造反した可能性があるという見方を伝えています。
 その後、やっと、CDU/CSUなどが改めて支持集約を図り、連邦首相に選出されたことになります。

 環境政党「緑の党」が与党となった前政権では、経済と環境保護政策の両立のため「経済・気候保護省」が発足しました。メルツ政権では、経済・気候保護省は廃止され、環境政策は環境省に移管されます。
 ドイツの「緑の党」は、「健康のためなら死んでもいい」とでも言わんばかりの政策を進めようとしていましたから、少しは、ドイツの政治も、まともになるかと思います。
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