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2024年バックナンバー

雑記帳

米アジア系収入、白人平均を上回る トップはインド系、日系3位


---引用開始---

<ここ数年アメリカでは、アジア系の収入が平均的な白人を上回る状況が続く。一方、在米アジア人のあいだで収入格差は拡大し、日系に対するインド系のリードが広がっている>

 パンデミック以降のアメリカでは、その当初の震源地となったアジア系への一部で悪化している。しかし、コロナ以後を別にすれば、アジア系はスマートで裕福だという印象が一般に強いようだ。

 (中略)

 米国勢調査局のデータによると、遅くとも2010年の時点ですでに白人世帯より収入が大きくなっている。
 アジア系のみで構成される世帯の一人あたりの年収は6万7022ドルとなり、ヒスパニック系・ラテン系を除く白人世帯を1万3000ドル近く上回った。最新の2019年分のデータでは差がさらに拡大している。

 成長の秘密は、教育を重視する姿勢にあるようだ。
 米ブラウン大学のナサニエル・ヒルガー経済学助教授(2016年当時)はワシントン・ポスト紙に対し、「よく聞かれる説は、アジア系アメリカ人は非常に不利な状態でアメリカにやって来て、そこから子供たちの教育に並ならぬ投資をしたことで裕福になったというものです」と語っている。
 ただし、ヒルガー助教授自身はこの説に懐疑的な立場を示しているようだ。アジア人への偏見がなくなったことでより良い職業に就けるようになったのでは、と独自の推察を添えている。

 いずれにせよ平均収入は伸びているわけだが、実は一口にアジア系と言っても、すべての民族が一様に向上しているわけではない。それどころかアジア系は、アメリカに住むさまざまな人種のなかでも最も格差が大きい部類に入る。

 米フォーブス誌は、ニュースや調査結果からはアジア系が裕福な印象を受けるが、実態はこれとは異なると述べている。ここ30年ほどでアジア系アメリカ人のあいだで賃金格差が拡大しており、多くの人々が低賃金の仕事を強いられているという。

 高齢になると差は顕著で、貧困状態にある白人は8.7%に対し、アジア系では14.7%にも上る。集団全体としてのデータには表れないが、アジア系のなかでの格差が大きいことから、経済的に余裕のない人は極めて追い詰められているようだ。

 日系がフィリピン系を下回っているというのは意外なデータだが、これにはちょっとしたカラクリがある。世帯収入で集計を取っているため、大所帯で暮らしている方が収入合計も大きくなるのだ。

 そこで、米国勢調査局が公表しているデータから世帯単位ではなく一人あたりの年収をひも解くと、日系アメリカ人は3位となっている。1位はインド系、2位は台湾系となっており、この3集団で常時トップ3を形成している格好だ。

 過去10年ほどの推移を見ると、2011年にトップだった日系は翌年台湾に抜かれ、翌々年にインドに追い抜かれる。以降は最新データとなる2019年まで逆転こそ果たしていないものの、常時3位をキープしている状況だ。

 2019年の日系の一人あたり年収は5万1999ドルで、すぐ後には中国系(台湾除く)の4万6079ドルが迫る。続く韓国系も2014年ごろまでフィリピンと同水準だったが、以降急速に差を開き、現在は4万3735ドルの位置に付けた。ここまでの集団は、白人平均の4万2106ドルを上回っている。

 一方、常時下位のグループは、ネパール、バングラデシュ、ビルマ系などとなった。現時点で最下位のビルマ系は、同じアメリカに暮らすインド系とは3倍以上の収入格差がある。全体として見れば白人よりも豊かなアジア系だが、民族間の格差が課題となっているようだ。

---引用終了---

 なお、2024年の人種別平均給与も、アジア系>白人>(平均)>黒人>ヒスパニックになっています。


 米国内での人種別平均収入(Average Salaries)に関する最新の統計は、深刻な収入格差を浮き彫りにしています。

 US(全米) Average$59,540
 Caucasians(白人)$60,164
 African Americans(黒人)$50,284
 Asian Americans(アジア系)$79,456
 Hispanic/Latinos(ヒスパニック)$45,968

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