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雑記帳

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中国で見なくなった日本人の姿 ビザ免除措置復活せず

 令和6年夏、中国を訪れる外国人が増えました。
 中国の国家移民管理局によると、令和6年7月~8月の中国の出入国者数は前年同期比30%増ののべ1億1000万人で、うち外国人は52.8%増の1089万人だったそうです。

 北京の観光地でも外国人観光客の姿は目立っているそうですが、背景には、令和6年12月に、観光ビザ免除国として、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、マレーシアを加えるなど対象国を広げたことも理由の一つにあがっています。

 日本に観光する場合、中国人(香港、マカオ居住者を除く)は、ビザ免除の対象とはなっていないため中国人の日本訪問には、その日数にかかわらず事前のビザ取得が必須となります。
 中国人のうち、香港、マカオ居住者を除く中国人と台湾人は、ビザ免除です。

 日本人が中国を観光する場合、令和2年3月から、日本国籍者向けの15日間のビザ免除措置は現在停止していますから、日本人が中国を観光する場合、ビザが必要です。
 私も、大昔、弁護士の会派の団体旅行で北京に行ったことがありますが、ビザが必要でした。といっても、旅行会社で代行してもらうだけの話で、旅行者が、領事館に行く必要はありませんでした。

 JTBなど日本の旅行業者と、中国へ進出している企業(職員の往来を簡素化するためです)などは、ビザ免除を要望していますが、中国政府は中国人の訪日でも同様に免除する「相互主義」を新たに求めて応じていません。

 まず、日本人旅行者の立場からいいますと、中国国内では、大不況による失業者があふれていて、自暴自棄になった暴漢による襲撃事件が多発しています。
 日本人の子どもがねらわれたり、日本人だけではなく、子どもがねらわれて殺傷されています。
 また、悪気もなく、写真を撮っただけでスパイ容疑をかけられて拘束する可能性があります。
 そんな国に無防備な観光客として行くのは危険ですから、他のビザ免除の国への観光旅行に行けばよく、どうしても中国に行きたいという人は、ビザを取得すればよいだけの話です。

 また、入国の際ビザを必要とする理由は、多くの場合、不法就労予定者の入国を禁じるためのものですから、一定の所得や一定の財産があるものにだけビザを発行すればよいわけです。
 その意味で、中国人は、中国国内では、大不況による失業者があふれて、自国内では食べるものにさえ困るということですから、一定の所得や一定の財産のある者だけに、ビザを与える現在の制度でよいのではないでしょうか。
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