2024年バックナンバー
雑記帳
ゼロ金利解除で、銀行業界全体で1兆円以上の収益 日本銀行への当座預金
日本銀行は、令和6年7月31日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である短期金利の誘導目標を0%~0.1%程度から0.25%程度へと引き上げることを決めました。
ゼロ金利から、金利のある世界に突入というインパクトは大きいものでした。
ただ、日本銀行は「政策金利である短期金利の誘導目標を0%~0.1%程度から0.25%程度へと引き上げる」という決定の他に、令和6年7月31日に開いた金融政策決定会合で定めた内容に「補完当座預金制度の適用利率については0.25%とする」という決定もしています。
補完当座預金制度とは何でしょう。
民間銀行は、つねに日本銀行の当座預金にお金を預けています。
準備預金制度という規則により、銀行は、個人や企業から預けられたお金を、一定の比率で日本銀行の当座預金に預けることが義務となっているからです。
日本銀行に預ける必要最低限の金額を「法定準備預金額」といい、この最低金額を超えて預けられている部分を「超過準備」と呼びます。
そして、補完当座預金制度というのは、この超過準備に金利を付ける制度です。
日本銀行は、銀行から預かっている当座預金のお金に利息を付けています。なお、民間銀行が企業や個人の預ける当座預金には金利は付きません。
超過準備の金額は莫大です。
令和6年7月分(令和6年7月16日~8月15日)の平均残高は519兆円です。
これに0.25%の金利をつけると年間で約1兆3000億円になります。
日本銀行から銀行業界へのプレゼントになります。
日本銀行から年間約1兆3000億円のお金が銀行に流れると、日本銀行が政府に収める国庫納付金が、年間約1兆3000億円減ります。
政府にとってみれば、年間約1兆3000億円の歳入が減ることを意味します。
日本銀行が各銀行に供与している利息というのは、実質的に、国民負担ということができます。
0%にすれば、年間約1兆3000億円の減税ができます。
マイナス金利政策で痛んだ銀行のバランスシートを修復するためといった見方もあります。
しかし、日本の銀行は違います。
令和5年度決算において、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)と三井住友FGは最高益更新、みずほFGも最高益に近い収入を上げていて、3行の純利益を合計すると3兆円を超えます。
超過準備の内訳は、都市銀行が圧倒的で、約500兆円のうち、200兆円を超えています。
メガバンク3行とりそな銀行、埼玉りそな銀行の合計5行で、超過準備の金利収入は5000億円に上る計算になります。
少し、考え直した方が良いかと思います。