2024年バックナンバー
雑記帳
オランダ首相、対中輸出規制巡る決定でASMLの利益考慮へ
オランダのシューフ首相は、令和6年8月30日、ASML製半導体製造装置の対中輸出規制強化について決定する上で、同社の経済的利益を考慮する考えを示しました。
ASMLの対中輸出に関する規制強化の可能性について問われたのに対し「良い協議を行っており、同時にASMLの経済的利益にも注意している。他のリスクに照らして検討する必要があり、経済的利益は極めて重要だ」と述べました。
また「オランダにとってASMLは非常に重要かつ革新的な産業で、いかなる状況でも被害を被るべきでない。そうなれば同社の世界的地位が打撃を受ける」と語りました。
中国は、ASMLにとって台湾、韓国に次ぐ3番目に大きな市場で、中国企業は現在の受注残の約2割を占めています。
既存の台中規制により、中国半導体メーカーは規制対象でない旧型のASML製装置を主に購入しています。
アメリカ政府は、オランダ政府がこれまでに導入した規制は、ASMLのハイエンド製品についてライセンスを義務付けています。
これとは別に、アメリカ政府は、令和5年10月、ASMLに対し、製品レンジの中位に近い一部装置の輸出を独自に制限し始めています。
令和6年10月15日付報道で(本来、16日に発表する予定が、手違いで1日前にずれたそうです。本当の原因は分かりませんが・・)、ASML株が16%安で引けたそうです。
令和6年第3・四半期決算で、受注額が26億ユーロと、40億~60億ユーロとされていたアナリスト平均を大きく下回ったほか、令和7年の業績予想を下方修正したことが市場にサプライズを与えたそうです。
中国への輸出規制の影響とは発表されていませんが、どうなのでしょうか。