雑記帳
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優秀な学生のキャリア官僚離れに政府が危機感
人事院によれば、国家公務員の総合職のうち採用後10年未満で退職した人は平成25年度は76人でしたが、令和2年度は177人だったそうです。10年未満の退職者の100人超えは平成30年度から5年連続でした。
令和3年3月末までの在職年齢別の退職率(各年度の採用者数における退職者数の割合)で見ると、5年未満退職率(平成30年度以降の採用者)は11.5%、3年未満退職率(令和2年度採用者)は4.4%だったそうです。
せっかく難関である試験に合格しながら、5年未満で1割以上が退職するという職場をは珍しいですね。
かつて、霞が関のキャリア官僚と言えば、国の政策に直接関わるというやりがいがあり、それに意義を感じる人も少なくありませんでした。
キャリア官僚になれば、公務員としての在職中は、たとえ仕事がきつくても、たとえ薄給であっても、ある程度の年まで勤めあげれば、天下りをして、民間に勤務した同級生たちが勤務中に得ていた経済的な金銭的利得を回収できるという計算もありました。
しかし、キャリア官僚は、政策に明るくない閣僚や国会議員への説明や根回しが中心で、不毛な作業にかなりの時間を奪われているため長時間労働を強いられていること、天下り規制により、以前ほど退職後に経済的利益を得ることが難しくなったことを知るようになりました。
国会議員は、選挙という洗礼を受けているため、国民の代表という立場ですから、選挙も何もない官僚より、立場が上であることに間違いはありません。
もっとも、自分より頭の悪い、また、知識もないと考えている国会議員の言うことに、唯々諾々と従わなければならないというのは、優秀な人にとって、強い精神的にストレスであるということは間違いないでしょうし、自分より頭の悪い、また、知識もないと考えている国会議員のために、不毛な作業のため長時間労働を強いられていることも強い精神的ストレスであることに間違いないでしょう。
一般の民間会社なら、上司は、もともと自分と同じ選抜方法で選ばれていますし、上司の方が経験年数が長いですから、たまたま、上司が、自分より頭の悪い、また、知識もない場合でも、上司の転勤あるいは自分の転勤まで我慢することは可能でしょう。
しかし、キャリア官僚の場合、いつまで経っても、自分より頭の悪い、また、知識もないと考えている国会議員の言うことに、唯々諾々と従わなければならないという状況は、官僚でいる限り永遠に変わりません。
官僚を辞め国政選挙に打って出るとか、地方公共団体の首長選挙に打って出るという官僚が多いのも納得できるところでしょう。
過酷な職場の実態は学生たちにも筒抜けとなっていて、20代の離職者の多さおよび退職理由を知って、そもそも国家公務員を目指さない人が増えているのであり、優秀な学生の「官僚離れ」は防ぐことが難しいということになります。
なお、東京大学出身の国家公務員試験総合職合格者数の推移は、以下のとおりです。
令和3年3月末までの在職年齢別の退職率(各年度の採用者数における退職者数の割合)で見ると、5年未満退職率(平成30年度以降の採用者)は11.5%、3年未満退職率(令和2年度採用者)は4.4%だったそうです。
せっかく難関である試験に合格しながら、5年未満で1割以上が退職するという職場をは珍しいですね。
かつて、霞が関のキャリア官僚と言えば、国の政策に直接関わるというやりがいがあり、それに意義を感じる人も少なくありませんでした。
キャリア官僚になれば、公務員としての在職中は、たとえ仕事がきつくても、たとえ薄給であっても、ある程度の年まで勤めあげれば、天下りをして、民間に勤務した同級生たちが勤務中に得ていた経済的な金銭的利得を回収できるという計算もありました。
しかし、キャリア官僚は、政策に明るくない閣僚や国会議員への説明や根回しが中心で、不毛な作業にかなりの時間を奪われているため長時間労働を強いられていること、天下り規制により、以前ほど退職後に経済的利益を得ることが難しくなったことを知るようになりました。
国会議員は、選挙という洗礼を受けているため、国民の代表という立場ですから、選挙も何もない官僚より、立場が上であることに間違いはありません。
もっとも、自分より頭の悪い、また、知識もないと考えている国会議員の言うことに、唯々諾々と従わなければならないというのは、優秀な人にとって、強い精神的にストレスであるということは間違いないでしょうし、自分より頭の悪い、また、知識もないと考えている国会議員のために、不毛な作業のため長時間労働を強いられていることも強い精神的ストレスであることに間違いないでしょう。
一般の民間会社なら、上司は、もともと自分と同じ選抜方法で選ばれていますし、上司の方が経験年数が長いですから、たまたま、上司が、自分より頭の悪い、また、知識もない場合でも、上司の転勤あるいは自分の転勤まで我慢することは可能でしょう。
しかし、キャリア官僚の場合、いつまで経っても、自分より頭の悪い、また、知識もないと考えている国会議員の言うことに、唯々諾々と従わなければならないという状況は、官僚でいる限り永遠に変わりません。
官僚を辞め国政選挙に打って出るとか、地方公共団体の首長選挙に打って出るという官僚が多いのも納得できるところでしょう。
過酷な職場の実態は学生たちにも筒抜けとなっていて、20代の離職者の多さおよび退職理由を知って、そもそも国家公務員を目指さない人が増えているのであり、優秀な学生の「官僚離れ」は防ぐことが難しいということになります。
なお、東京大学出身の国家公務員試験総合職合格者数の推移は、以下のとおりです。
東京大学出身者が優秀とは限りませんが、一応の目安になるでしょう。
平成24年:412人
平成25年:454人
平成26年:438人
平成27年:459人
平成28年:433人
平成29年:372人
平成30年:329人
令和元年:307人
令和2年:249人
令和3年:256人
令和4年:217人
令和5年:193人