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雑記帳

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韓国、リチウム電池工場で爆発事故 火災により22名が死亡、過去最大の事故に

 令和6年6月24日午前、韓国京畿道の華城市にあるリチウム電池工場で火災が発生し、これまでに死者23名、重軽傷8名という大惨事となりました。

 犠牲になられた方の、ご冥福をお祈りします。

 火災が発生したのは工業団地にあるリチウム電池工場です。
 午前10時31分に工場2階でリチウム電池の完成品を検査して梱包する作業をしている途中、バッテリー1個が爆発するように炎を上げ、火災が発生したという。この爆発音は数キロ先からも聞こえたほどだったそうです。

 リチウムバッテリー火災の最も大きな問題は「熱暴走」現象です。
 リチウムバッテリーは気温上昇や過充電などで温度が上がると、風船のように膨らみ、バッテリー内部の圧力が高まりますが、この過程で分離膜が崩壊し、陽極と陰極が直接接触して火がつき、急激な温度上昇が起きます。1000度にもなるようです。
 「再発火現象」も珍しくありません。
 初期に火炎を抑えても、熱が近くの他のバッテリーの熱暴走を引き起こし、連鎖的に発火が始まります。

 火災の原因がリチウム電池だったことが惨事を大きくしました。
 リチウムは水と反応すると激しく反応して水素を発生します。
 このため今回の火災では直接水を放水しての鎮火活動ができず、工場の2階に積まれているリチウム電池3万5000個がすべて燃え、自ら鎮火するまで待つしかなかったということです。

 火災当時、この工場では102人が働いていたということですが、1階で作業中だった従業員たちは火災直後に全員自力で避難できました。
 一方、火災が発生した2階では、多くの従業員が逃げ遅れたとみられ、消防の発表によると23人の遺体が確認されました。内訳は、韓国人5人(男性3人、女性2人)、中国人17人(男性3人、女性14名。中国に住む朝鮮族がおおかったそうです)、ラオス人1名(女性)だそうです。

 韓国では平成元年(1989年)、全羅南道・麗水の国家産業団地内の化学工場で発生した爆発事故で、死者16名と負傷者17名の事故が起きています。
 今回の火災はそれを上回る事故となりました。
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