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　韓国のソウル西部地方裁判所は、令和６年１月２４日、大学での講義中に旧日本軍の慰安婦は売春の一種などと発言して名誉毀損の罪に問われた柳錫春元延世大教授の判決公判があり、同裁判所は「名誉毀損と見なし難い」として無罪を言渡しました。

　裁判所は「被告の発言は被害者個々人に向けた発言とは見なし難く、朝鮮人の日本軍『慰安婦』全体に対する一般的な抽象的表現」と述べ、「検察側が提出した証拠だけでは当該発言を事実の摘示による名誉毀損と見なし難い」としました。

　被告の講義の全体的な内容や表現、筋道などを考慮すると、被告の発言は慰安婦が求人詐欺のような形で慰安婦になったという趣旨に近いとみられると指摘し、発言は通念から外れるもので比喩も適切でなかったとしながらも、「憲法が大学での学問の自由と教授の自由を保護することを鑑みると、教授に対する制限は必要最小限にとどめるべきだ」との見解を示しました。

　慰安婦問題を巡っては、学術書「帝国の慰安婦」の著者で世宗大学校名誉教授大学である朴裕河氏も元慰安婦らの告訴で名誉毀損罪で在宅起訴されましたが、最高裁判所は、令和５年１０月２７日に無罪判断を下しています。