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雑記帳

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スエズ運河航路変更、エジプト経済に一段の痛手 通行料収入大幅減

 イエメンの親イラン民兵組織フーシ派は、令和5年11月以降、イスラエル軍とイスラム原理主義組織ハマスが戦うパレスチナ自治区ガザの住民らに連帯を示すと称して、イスラエル寄りと見なした国や地域の商船に対する攻撃を紅海周辺で繰返しています。

 このため、大手船舶各社がエジプトの地中海と紅海を結ぶスエズ運河経由の航路を変更していることでエジプトは通行料収入が大幅に減り、経済に一段の痛手となっています。
 エジプトのスエズ運河庁は、令和6年1月、今年1月1日から11日のドル収入が前年同期比40%減少したと明らかにしています。
 なお、令和5年6月30日までの1年間のスエズ運河の収入は過去最高の87億6000万ドルでしたった。令和5年7月~9月期は24億でした。

 エジプトはスエズ運河の収入減にとどまらず、天然ガス輸出や観光業、労働者の海外からの送金など主要な外貨獲得手段の大部分が厳しく圧迫されています。

 エジプトは必需品の輸入に加えて、対外債務1897億ドルの返済にも外貨が必要です。令和6年は少なくとも422億6000万ドルの債務返済の必要がありますが、程度はともかく、その一部が繰り越されると予想されています。

 もとより、日本は、他人事ではありません。
 地中海と紅海を結ぶスエズ運河経由の航路を変更し、喜望峰まわりにしていることで、タンカーの日数と燃料費が余分にかかるということもあり、令和6年1月28日23時41分(GMT)に、北海ブレント先物は0.83ドル高の1バレル=84.38ドルをつけたそうです。


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