雑記帳
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政府系コロナ融資、不良債権6% ゼロゼロなど8700億円
政府系金融機関が中小企業に行った新型コロナウイルス対策融資で不良債権が拡大しています。
会計検査院は、令和5年11月7日、官庁や政府出資法人を調べた令和4年度決算検査報告を岸田文雄首相に提出しました。
実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などのうち、不良債権が令和4年度末に約8700億円と全体の6%になったことが明記されています。
回収不能額は既に697億円に上っています。
民間の融資分も含めれば不良債権は2兆円を超す可能性があり、スピード優先の副作用が出ています。
ゼロゼロ融資はコロナ禍で需要が蒸発した中小企業の資金繰りを支えるため、令和4年3月に公庫や商工中金など政府系金融機関で取扱いを始めました。
融資要請が殺到し、令和4年5月から民間金融機関でも受け付けるようになりました。
合計の利用件数は令和4年9月末時点で約245万件、実行額は約43兆円にものぼっています。
民間分も同様の傾向なら、ゼロゼロ融資全体の不良債権は単純計算で2兆円超になる可能性もあります。
ゼロゼロ融資はコロナ禍で中小企業の資金繰りを支え、倒産や失業者の急増に伴う社会不安の抑制に効果を発揮しました。
半面、大手銀幹部が「非常事態でほぼ目をつむって貸していた」と話す通り、スピードを重視した結果、すでに経営が行き詰まっていた企業を延命させたり審査が甘くなったりする副作用を生みました。
ゼロゼロ融資を利用した企業の倒産は増えています。
東京商工リサーチによると、令和2年7月から令和5年9月までの累計の倒産(負債額1000万円以上)件数は1077件です。
令和4年4月~9月は333件で、前年同期比44%増えています。
令和5年5月から5カ月連続で50件を超えるなどペースは速まっています。
背景にあるのがゼロゼロ融資の返済本格化です。
元本の返済猶予期間が終わる企業が続出し、令和5年7月には約5万社で返済が始まりました。
物価高や人手不足が経営の重荷になる中、ゼロゼロ融資の返済が重なって資金繰りに窮する企業が増えているということになります。
帝国データバンクによりますと、実質破綻状態でありながら事業を続ける「ゾンビ企業」は、令和3度末で約18.8万社と、コロナ禍前の令和元年度から約3割増えました。
金融機関の融資姿勢にも問題はありました。
ゼロゼロ融資は、自治体が、最初の3年間は利子を企業に代わって払うのに加え、返済が焦げ付いても信用保証協会が肩代わりします。
金融機関はほぼリスクを負わずに貸し出しを伸ばすことができるため、地銀や信金は競い合うように利用を促しました。
もちろん、いいかげんな経営者を潤したということはいえるでしょう。
ゼロゼロ融資のため、新型コロナの有無に倒産していた会社が生延びました。
もっとも、倒産しなかったために、解雇され路頭に迷う労働者の減少に寄与しましたし、経済的基盤を失った従業員や家族の自殺を部位だという効用はありました。
会計検査院は、令和5年11月7日、官庁や政府出資法人を調べた令和4年度決算検査報告を岸田文雄首相に提出しました。
実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などのうち、不良債権が令和4年度末に約8700億円と全体の6%になったことが明記されています。
回収不能額は既に697億円に上っています。
民間の融資分も含めれば不良債権は2兆円を超す可能性があり、スピード優先の副作用が出ています。
ゼロゼロ融資はコロナ禍で需要が蒸発した中小企業の資金繰りを支えるため、令和4年3月に公庫や商工中金など政府系金融機関で取扱いを始めました。
融資要請が殺到し、令和4年5月から民間金融機関でも受け付けるようになりました。
合計の利用件数は令和4年9月末時点で約245万件、実行額は約43兆円にものぼっています。
民間分も同様の傾向なら、ゼロゼロ融資全体の不良債権は単純計算で2兆円超になる可能性もあります。
ゼロゼロ融資はコロナ禍で中小企業の資金繰りを支え、倒産や失業者の急増に伴う社会不安の抑制に効果を発揮しました。
半面、大手銀幹部が「非常事態でほぼ目をつむって貸していた」と話す通り、スピードを重視した結果、すでに経営が行き詰まっていた企業を延命させたり審査が甘くなったりする副作用を生みました。
ゼロゼロ融資を利用した企業の倒産は増えています。
東京商工リサーチによると、令和2年7月から令和5年9月までの累計の倒産(負債額1000万円以上)件数は1077件です。
令和4年4月~9月は333件で、前年同期比44%増えています。
令和5年5月から5カ月連続で50件を超えるなどペースは速まっています。
背景にあるのがゼロゼロ融資の返済本格化です。
元本の返済猶予期間が終わる企業が続出し、令和5年7月には約5万社で返済が始まりました。
物価高や人手不足が経営の重荷になる中、ゼロゼロ融資の返済が重なって資金繰りに窮する企業が増えているということになります。
帝国データバンクによりますと、実質破綻状態でありながら事業を続ける「ゾンビ企業」は、令和3度末で約18.8万社と、コロナ禍前の令和元年度から約3割増えました。
金融機関の融資姿勢にも問題はありました。
ゼロゼロ融資は、自治体が、最初の3年間は利子を企業に代わって払うのに加え、返済が焦げ付いても信用保証協会が肩代わりします。
金融機関はほぼリスクを負わずに貸し出しを伸ばすことができるため、地銀や信金は競い合うように利用を促しました。
もちろん、いいかげんな経営者を潤したということはいえるでしょう。
ゼロゼロ融資のため、新型コロナの有無に倒産していた会社が生延びました。
もっとも、倒産しなかったために、解雇され路頭に迷う労働者の減少に寄与しましたし、経済的基盤を失った従業員や家族の自殺を部位だという効用はありました。