2023年バックナンバー
雑記帳
ハマスがイスラエルを攻撃
パレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが、令和5年10月7日に、イスラエルにロケット弾の発射やイスラエル側に越境する大規模な攻撃を行ないました。
イスラエル側で少なくとも900人が死亡し、2700人以上がけがをしたということです。ロイター通信は、今回のハマスの攻撃を、50年前の第4次中東戦争以降で、イスラエルが受けた最大規模のものだと伝えています。
一方のイスラエル軍も「数百人のハマスのテロリストを無力化したが、軍は戦闘の中心地にいる」と、イスラエル南部の町などでハマスとの戦闘が続いていると明らかにしたほか、「ハマスのテロ活動の拠点を攻撃した」と主張し、ガザ地区への空爆を続けています。
イスラエルは、攻撃されれば、何倍にもして報復します。
イスラエルとパレスチナ双方の死者は、あわせて1600人を超えています。
イスラエルは、多くの人が逃げ惑う中でハマスに銃撃されたほか、子どもを含め連行された人もいると伝えています。
国連安保理の緊急会合は、令和5年10月8日、非公開で行われました。
会合に先立ち、イスラエルの国連大使は記者団に対し「戦争犯罪は明確に非難されなければならない。これはイスラエルにとっての9.11だ」とパレスチナ側を非難し、イスラエルの作戦はテロとの戦いだと正当化しました。
これに対し、パレスチナのマンスール国連大使は「イスラエルはパレスチナの人たちの生命と権利に対して力を使い続けている」と述べ、イスラエル側を非難しました。
外交筋によりますと会合では、多くの国からハマスによる攻撃を非難する声や、事態の沈静化を求める声があがったということです。ただ、具体的な対応についてはまとまらず、今後も協議を続けるとしています。
基本的に、先に攻撃したハマスが悪いということになります。人質をとったハマスは卑劣といえます。
アメリカはイスラエル軍へ軍事装備品の供与開始しました。
バイデン大統領は「テロを正当化するいかなる理由もなく、すべての国がこのような残虐な行為に対し、団結しなければならない」と述べ、イスラエルを支持する立場を改めて強調しました。そのうえで、イスラエル軍に対し、弾薬を含む軍事装備品などの供与を始めたことを伝えるとともに、今後、追加の軍事支援を行う見通しを明らかにしました。
また、オースティン国防長官は令和5年10月の声明で、最新鋭の空母「ジェラルド・フォード」を中心とした空母打撃群を、イスラエルに近い東地中海に移動するよう指示したと明らかにしました。
また、中東地域における戦闘機の部隊を増強し、即応態勢を維持しているとしています。
イランはハマスやヒズボラを軍事的にも支援してきましたが、今回の攻撃を支持する姿勢を鮮明にしています。
イラン外務省の報道官は「抑圧されたパレスチナの人々がイスラエルによる日常的な暴力から自衛するのは当然で正当な権利だ」として、今回の攻撃を支持する考えを改めて強調しましたが、侵略を正当化できるものではありません。
今回の侵略は、イスラエルがアラブの盟主とされるサウジアラビアと国交正常化に向けた動きを活発化を妨害するためだといわれています。
イスラエルとサウジアラビアとの国交正常化は、地域安定という点から、好ましいものです。
悪いのはハマスであり、パレスチナ人ではありません。
できることならば、ハマスだけを殲滅したいところですが、そううまくはいかないでしょう。
日本は、どちらにもたたず「戦闘は遺憾である」「話し合いが大切だ」と述べておくにこしたことはないでしょう。