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2023年バックナンバー

雑記帳

電車の座席に物を置き「席取り」する高齢者

 宮城県内のJR東北本線の電車の座席と思われる上に「仙台市内の老人クラブ」名の1枚の紙が置かれている写真が、ネットにアップされていました。
 その内容は、「席をお譲りください。次の駅から敬老者が16名乗車します」。
 当時、車内は、大河原町の名所「一目千本桜」に向かう花見客で混雑していたのですが、この紙が置かれた座席には、誰も座らなかったそうです。
 ただ、紙を置いたという仙台市内の老人クラブには、抗議が殺到したそうです。

 老人クラブによりますと、仙台駅から乗車した会員の1人が、ほかの高齢の会員のためにと紙を置き、座席を確保し、次の長町駅で、その会員たちが乗車し、座席に座ったのだそうです。
 老人クラブ連合会の事務局長は、「ホームページ上におわびの文を上げているんですけど、そういう席の確保の仕方っていうのは、ちょっとマナー違反かなと。不適切な行為。今後こういうことがないように、指導させていただきました」と話したそうです。

 同じような話ですが、JR予讃線の電車で、誰も座っていない座席に、買い物袋と数冊の本がぽつんと置かれた写真が、ネットにアップされていました。
 初めて写真を見た乗客は、「忘れものとかですかね?」「えっ、なんだろう?ゴミ?」と思ったそうです。
 その後、荷物が置かれていた座席に集まる大勢の乗客、そして封筒が置かれていた向かいの座席には、高齢者の男性が腰かけたそうです。

 この写真をツイッターに投稿した人は「高齢者の人が物を置いていて、最初は席取りをしているのか分からなくて、2駅あとくらいに、大勢の高齢者が乗ってきた。非常識だなと思いました。僕ともう1人が座るところがないなと思って立っていて、なんで荷物などが置いてあるのか不思議に思っていた」と話しているそうです。

 高齢者のマナートラブルが続いています。
 高齢者の自分勝手は「社会的な孤独」が一因とされていて、日本民営鉄道協会のまとめによると、平成28年度に発生した、駅員などに対する暴力行為の2割が60代以上となっているそうです。
 なぜ高齢者のトラブルが後を絶たないのでしょうか。

 「年をとればとるほど怒りやすくなる。あんまり相手をしてくれる人がいない。孤立していく、だんだん。どっちかというと邪魔者扱い」「自分がこう考えてこうやっていきたいってときに、それに反するようなこと言われると、こっちが高齢者で色々やってるのに、もうちょっとこっちの気持ちも察しろよって」という気持ちになるそうです。
 定年まで毎日今まで30年も40年も会社に通っていて、会社で作った脳は、会社に行くことによって働くので、定年後、本質的な脳の何割かが使えなくなっているという比喩がなされることがあります。
 理解力、理解する脳が落ちていることが多く、周りの人に注意を向けるということができなくなって、自分勝手に見えるのでしょう。

 社会的に孤立し、孤独であればあるほど必ず衰えていきます。

 ただ、いずれにしても「明日は我が身かもしれない」と考えた方が精神衛生上よさそうです。


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