2023年バックナンバー
雑記帳
日本の住居表示の難しさ
河野太郎デジタル相が、令和5年6月4日放送の、関西テレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演し、マイナ保険証に誤って別人の情報がひも付けられるトラブルなど、マイナンバーカードにかかる諸問題が議題となっているところ、こうしたエラーについて「AIなどを活用して人が介在せず防ぐ方策は取れないのか」と問われ、河野大臣は「AIを活用するまでもなく、ふりがなが振られれば、名前の照合はできる。名前、生年月日、マイナンバー、これらがきちんと照合されれば誤登録はなくなる」としたうえで「住所の表記ゆれがネックになる」と答えました。
戸籍にふりがなが振られ、きちんと照合されれば誤登録はなくなるというのは正しいでしょう。しかし、本来は、戸籍にふりがなを振ってから、マイナンバーカードの交付をはじめるべきでしたね。
住所は、難しいです。
例えば「港区赤坂1-2-3」ならば「一丁目2番3号」と書く人もいますし、ハイフンを全角にするか半角にするかも人それぞれです。
こうした表記のばらつきについて、河野大臣は「将来的にはAIの技術を使って表記ゆれを判断することがあり得るかもしれない」としました。
そんなに簡単にはいきません。
住居表示が実施されていないところは「市町村名+町名・字名(あざめい)+地番」で住所が表されます。もともと、これが原則でした。
私の本籍地は、和歌山県日高郡みなべ町(旧・南部川村)の先祖代々の住所地においたままですが、合併に伴い村名は変わっていますが、明治以来、字名+地番です。ご先祖さんが、いつころから、ここに暮らしていたのかは菩提寺の過去帳をみればわかるでしょうが調べたことはありません。
戸籍にふりがなが振られ、きちんと照合されれば誤登録はなくなるというのは正しいでしょう。しかし、本来は、戸籍にふりがなを振ってから、マイナンバーカードの交付をはじめるべきでしたね。
住所は、難しいです。
例えば「港区赤坂1-2-3」ならば「一丁目2番3号」と書く人もいますし、ハイフンを全角にするか半角にするかも人それぞれです。
こうした表記のばらつきについて、河野大臣は「将来的にはAIの技術を使って表記ゆれを判断することがあり得るかもしれない」としました。
そんなに簡単にはいきません。
住居表示が実施されていないところは「市町村名+町名・字名(あざめい)+地番」で住所が表されます。もともと、これが原則でした。
私の本籍地は、和歌山県日高郡みなべ町(旧・南部川村)の先祖代々の住所地においたままですが、合併に伴い村名は変わっていますが、明治以来、字名+地番です。ご先祖さんが、いつころから、ここに暮らしていたのかは菩提寺の過去帳をみればわかるでしょうが調べたことはありません。
住居表示が実施されている地域では、住所は「町名・字名(あざめい)+地番」ではなく、「町名・字名+街区符号(がいくふごう)+住居番号」と記載されます。
私の事務所の入っているビルの住居表示は「大阪市北区西天満二丁目6番8号」ですが、「西天満二丁目」が町名・字名に該当し、「6番」が街区符号、「8号」が住居番号です。
なお「西天満二丁目」の「二丁目」は町名・字名ですから、固有名詞として扱われますので、漢数字で書くのが正当です。 ただ、アラビア数字で書いても、必ずしも誤りではありません。
私の最寄りの生協は「兵庫県西宮市新甲陽町4番5号」ですが、「新甲陽町」が町名・字名に該当し、「4番」が街区符号、「5号」が住居番号です。
以上、原則通りになっていれば問題ありません。
例外があるから問題なのです。
和歌山県の白浜にある「KKR白浜美浜荘」(KKRは、国家公務員連合会の略。国家公務員OBであれば割引価格で宿泊できます。私も時々泊まります)の住所は「和歌山県西牟婁郡白浜町1564-2」になっています。
「和歌山県西牟婁郡白浜町」は地方公共団体名ですから「町名・字名」がありません。
いきなり番地からはじまっています。
数少ないですが、全国各地にあるようです。
最初に見たときは誤記かと思いました。つまり「和歌山県西牟婁郡白浜町『白浜』1564-2」の「白浜」が抜けているのかと思いましたが、私の勘違いでした。
「さいたま県春日部市八丁目○○」という住居表示があるそうです。
「八丁目」が話題になっているそうですが、「八丁目」は「西天満二丁目」に該当する、つまり、町名・字名と考えれば問題ありません。
「KKR白浜美浜荘」のように、地方公共団体名から、いきなり番地に飛んでいるわけではありません。
また、新旧の2つの住所システム(○○町○丁目○番○号/○○町○番地)が併存している地方公共団体があります。
例えば、「浦安市舞浜2」の住所が「舞浜2丁目」と「舞浜2番地」の2系統あるケースもあるそうです。
和歌山市もそうで、住居表示がされている地域(人口のほとんど、面積はわずか)と、番地のままの地域(人口はわずか。面積はほとんど)が混在しています。
まず、そこからですね。
ただ、地名は、住民の愛着がありますから、そう簡単にいきません。