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雑記帳

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イギリス軍艦アジアに追加配備「中国が台湾侵攻のようなおかしなまねできないように」

 イギリスがアジア地域に軍艦を追加で常時配備する案を推進しています。
 アメリカのインド太平洋戦略に積極的に参加し中国に対する牽制レベルを大幅に引き上げるという意味です。

 イギリス紙タイムズは、令和5年4月17日、イギリス防当局が1隻以上の「31型護衛艦」をインド太平洋地域に常時配備するとみられると報道しました。
 「31級護衛艦」は満載排水量6600トンの次世代軽量護衛艦です。
 大型戦闘艦より小さいですが建造費用が低く、対潜作戦など多様な任務に投入可能というのが長所です。
 イギリス海軍は平成9年までに「31型護衛艦」5隻を引き渡されることになっていますが、このうち2隻は2年後に運用が始まる計画です。

 イギリスは、すでに令和3年から「テイマー」「スペイ」の哨戒艦2隻をインド太平洋地域に常時配備しています。
 配備当時、F35Bステルス機などを搭載した空母「クイーン・エリザベス」と、その空母打撃群は、南シナ海、インド、シンガポールを通り韓国と日本を訪問しています。
 中国の領有権紛争地域を意図的に選んで通過ました。
 これは中国牽制を骨子とするアメリカのインド太平洋戦略に呼応するものです。

 今回の「31級護衛艦」追加配備もやはり同じ流れと解釈されています。
 イギリスのスナク政権は、今年の外交政策検討を通じロシアを現在最も深刻な脅威、中国を重大な挑戦と表現しました。
 タイムズ紙によりますと、イギリス政府筋は「ウクライナで起きていることを見ればロシアが空洞化するのは時間の問題。未来はアジアにある。われわれは中国が台湾を侵攻するようなおかしなまねをできないよう太平洋に駐留しなければならない」と話したとされています。

 最近、イギリスはアメリカを中心軸としてインド太平洋地域での軍事的影響力を着実に拡大しています。
 AUKUSという安保協定を通じてアメリカ、オーストラリアと共同戦線を形成していますし、グローバル・コンバット・エア・プログラム(GCAP)と呼ばれる第6世代戦闘機の共同開発プログラムを日本とともに推進しています。

 スナク首相は先月BBCとのインタビューで「中国の挑戦を深刻に受け止めている」と述べています。
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