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2023年バックナンバー

雑記帳

西バルカン6国、EU加盟へ加速

 EU(欧州連合)と、アルバニアなどEU加盟を目指す西バルカン諸国の6カ国(アルバニア、北マケドニア、コソボ、セルビア、ボスニア=ヘルツェゴビナ、モンテネグロ)は、令和4年12月6日、アルバニアの首都ティラナで首脳会議を開き、6カ国のEU加盟に向けた動きを加速させることを盛り込んだ「ティラナ宣言」を採択しました。

 ロシアのウクライナ侵攻や中国の軍事的台頭を受け、EUは6カ国への中ロの影響力抑止を狙い関係強化を図っています。
 EUのミシェル大統領は終了後の記者会見で「西バルカン諸国がEUに入れば(EUの)子どもたちの未来はより安全で豊かになる」と述べています。

 アルバニアを除く、北マケドニア、コソボ、セルビア、ボスニア=ヘルツェゴビナ、モンテネグロは、いずれも旧ユーゴスラビアの国々です。

 旧ユーゴスラビアの国々のうち、スロベニア、クロアチアは、すでにEUに加盟しています。
 スロベニア、クロアチアは、いずれもラテン文字を使い、カトリックの国々です。

 クロアチアは、2022年ワールドカップで有名になりましたね。
 旧ユーゴスラビアの国で、ユーゴスラビアからの独立戦争で、多くの犠牲を出しています。
 令和5年1月から通貨がユーロにかわります。
 なお、すでにスロベニアの通貨はユーロになっています。

 クロアチアとセルビアは、発音すれば言葉は酷似していますが、クロアチアはラテン文字、セルビアはキリル文字(ロシアと同じ。「R」や「N」が逆さになっている文字です)との違いがあるくらいですが、カトリックのクロアチアと、正教(セルビア正教)のセルビアとは、もともと反目し合っていました。

 ロシアと同じ文字を使い、いずれも正教(ロシア正教とセルビア正教)を信仰しているセルビアですが、さすがに、ロシアは「やばい」ということでしょうね。

 なお、コソボは、セルビアとロシアと中国は、今もセルビアの一部と見なしていますし、ギリシャ、スペイン、ルーマニア、スロバキア、キプロスのEU5か国も独立国として承認していませんから、簡単にはいかないでしょうね。
 というより、セルビアとコソボは、今でも国境付近で小競合いをしています。
 9割の多数のアルバニア系住民が、1割のセルビア系住民に対し、ナンバープレートをコソボのナンバープレートに替えろというところに端を発する小競り合いです。


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