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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

女性の肖像の紙幣

 新しい20ドル紙幣を、黒人女性の肖像が飾ることをごご存じでしょぅか。
 ハリエット・タブマンという女性です。
 ハリエット・タブマンは、1822年にメリーランド州で奴隷として生まれた。アフリカで拉致され米国に連れてこられ奴隷となった女性の孫にあたります。

 1849年、27歳のとき、北部のペンシルベニア州フィラデルフィアへの脱出に成功し、以降、奴隷救出をミッションとする組織「地下鉄道(Underground Railroad)」の活動に13回参加し、約70名の奴隷を救出しました。
 南北戦争にも従軍し、700名の奴隷救出を助け、その実績によって後年には軍人恩給も受けています。

 タブマンの肖像を20ドル紙幣に使用することは、2016年のオバマ政権のときに決定されていて、女性の参政権獲得100周年となる2020年に、タブマンの新20ドル紙幣が発行されることになっていました。
 トランプ大統領が延期していました。

 バイデン政権の報道官は、令和3年1月25日の会見で、計画を進めることを確認しました。
 時期は未定です。

 アメリカの女性が紙幣になったという記憶はありません。

 日本で、女性の肖像が日本銀行券の表に初めて登場したのは、神功皇后(三韓征伐のヒロイン)で、明治14年(1881年)ですから、今から140年前にあたり、世界に先駆けての発行といえます。
 次が、樋口一葉像の5000円紙幣、次が、津田梅子の5000円札です。
 なお、2000円札の裏面には紫式部が描かれています。

 韓国の5万ウォン札も女性ですね。
 平成21年発行です。

 ちなみに、私がドイツ留学していたときには、20マルク札にアンネッテ・フォン・ドロステヒュルスホフ(Annette von Droste-Huelshoff)、5マルク札には、ベッティーナ・フォン・アルニム(Bettina Von Arnim)が描かれていました。どちらも貴族の家系です。そうでもなければ、肖像画は残っていませんね。
 なお、英ポンドのエリザベス2世は、有名ですね。

 ユーロ札は、各国共通、人物画はありません。
 ただ、コインは、各国が自由に選択でき、フランスの5セント、2セント、1セントの裏には、フランス共和国を象徴する「マリアンヌ」の肖像画が刻まれています。

 男性は「ひげ」がある肖像が多く、「ひげ」のない女性より、偽札がつくりにくいといわれていましたが、見た目だけではなく、透かしや、特殊光をあてたときの反射により、真札かどうか判断できるようになり、肖像画は、男性、女性どちらでもいいようになりました。

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