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雑記帳

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裁判官の再任

 「下級裁判所裁判官指名諮問委員会」という委員会があります。

 平成15年5月1日に施行された委員会です。

 「下級裁判所」とは、最高裁判所以外のすべての裁判所です。

 高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所のことで、東京高等裁判所長官も、下級裁判所裁判官ということになります。

 下級裁判所の裁判官の任命は、最高裁判所が指名した者の名簿によって内閣が行うこととなっていますが、最高裁判所の諮問機関として、その諮問に応じ、下級裁判所裁判官として任命されるべき者を、指名することの適否などを審議します。

 委員会は委員11人で構成されます。裁判官、検察官、弁護士、学識経験のある者の中から最高裁判所が任命します。

 下級裁判所裁判官は、10年の任期があります。

 憲法上の身分保障は厚く、任期途中においては、「裁判官分限法 」により罷免されるか(回復の困難な心身の故障のために職務を執ることができないと裁判された場合)、「裁判官弾劾法」により罷免されるか(職務上の義務に著しく違反し、又は職務を甚だしく怠つたとき。あるいは、その他職務の内外を問わず、裁判官としての威信を著しく失うべき非行があつたとき)でなければ、その職を失いません。

 ただ、10年の任期満了の際、再任されなければ、その職を失います。
 「再任拒否」とよばれ、一種の「雇い止め」ですね。

 裁判官として相応しくないとして、表だって「不適当」とされる裁判官が増えるようになりました。

 再任不適格とされた場合、当該裁判官は、再任希望を取下げるか、最終的に再任拒否されるかを選びます。

 いずれにせよ、法曹資格を持っているので弁護士になれます。

 政治的に偏った裁判官、協調性がない裁判官などの他、職務怠慢な裁判官も「再任拒否」されます。

 現在は、弁護士過多による「弁護士不況」ですから、弁護士に転身したときに得られる、裁判官より多い収入を目的とした、あるいは、転勤からの解放を求めて、依願退官や任期満了退官をする裁判官は少なくなっています。親の看護など、家庭の事情による中途退官は、一定数あるでしょう。

 ただ、弁護士の立場からすると、「さっさと辞めてほしい」と思うくらいの職務怠慢な裁判官がいるのは間違いありません。

 大阪地方裁判所本庁ほどの多人数なら、「さっさと辞めてほしい」と思うくらいの職務怠慢な裁判官がいても、「運が悪かった」くらいですみます。

 しかし、小さな庁や、支部などで、「さっさと辞めてほしい」と思うくらいの職務怠慢な裁判官がいると、仕事になりません。

 地方や支部で開業を考えている弁護士さんや修習生は、「『スカ』の裁判官」を引くリスクを考慮しておいた方がいいでしょう。また、地方や支部には「さっさと辞めてほしい」と思うくらいの職務怠慢な裁判官が転勤してくる確率はどうしても高くなります。

 当該裁判官が転勤されるまで、3年やそこらは、まともな仕事ができないでしょうし、次に、ちゃんとした裁判官が来るという保障はありません。

 さあ、10年は長いのでしょうか短いのでしょうか。

西野法律事務所
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