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2020年バックナンバー

雑記帳

岩国基地

 沖縄の基地問題は、いろいろ報道されています。
 
 皆さんは、平成29年に、山口県の岩国基地が、沖縄県の嘉手納基地と並んで、極東最大規模の航空基地になったことをご存じでしょうか。
 
 平成26年8月26日までに、アメリカ軍は沖縄の普天間基地にいるKC130部隊(15機)全て移転しました。
 
 「空飛ぶガソリンスタンド」とも呼ばれるKC130は、戦闘機が地上で給油を受けることなく持続的に戦闘を遂行できるよう支援する役割を果たし、給油機1機で戦闘機20機分の戦力に相当するともいわれています。
 
 アメリカ海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイ12機と、自衛隊機約30機も配備されています。
 
 平成29年に、アメリカ軍厚木基地(神奈川県)から空母艦載機59機の移駐がされています。
 また、平成29年に、最新鋭のステルス戦闘機F35が16機配備されました。
 
 岩国からグアムに移るヘリコプター部隊などを差し引いても、岩国のアメリカ軍機数は現在の倍の約127機に膨らみ、嘉手納基地と並ぶ極東最大級の航空基地となります。
 
 在日アメリカ軍の航空基地の中で朝鮮半島に最も近い岩国に、新型機の配備が続くということは、朝鮮半島における抑止力の飛躍的な増加を意味します。
 
 嘉手納基地と平壌は1500キロ離れていますが、岩国基地からだと半分程度の800キロにすぎません。
 
 朝鮮半島で緊急事態が発生した場合、岩国基地から発進した戦闘爆撃機は、30分あれば平壌を攻撃できます。
 
 朝鮮戦争当時、岩国基地は朝鮮半島に向かうアメリカ軍戦闘機の出撃拠点で、朝鮮半島に投入されるアメリカ軍は岩国基地を経由していました。
 
 日本は、岩国基地の機能強化に合わせ、既に1600億円を投じて埋め立て工事を行い、既存の滑走路に比べ1.5倍の長さの滑走路を整備しました。
 
 基地面積も1.4倍に拡大し、周辺にアメリカ軍用の住宅も建設しています。
 
 岩国は海に面しており、揚陸艦の停泊も可能です。
 岩国基地と250キロほど離れている佐世保港には、有事の際朝鮮半島に投入される第31海兵遠征隊の輸送を担当する揚陸艦4隻が配備されています。
 
 朝鮮半島で緊急事態が発生した場合、佐世保の揚陸艦が岩国に移動するなど、アメリカ海兵隊の前哨基地の役割も果たせます。

 沖縄県知事は、沖縄に基地が多すぎると主張しています。
 しかし、着々と、沖縄からの基地移転は進んでいます。
 
 在日アメリカ軍が想定するのは、朝鮮半島危機と台湾危機でしょう。
 朝鮮半島危機への対処は、地理的に近い岩国基地が担当することになります。
 山口県知事や岩国市長は文句を言っているでしょうか。
 
 台湾危機は、地理的にいって沖縄県しかなさそうです。
 鹿児島の離島でも遠すぎます。
 選択肢が他にあるでしょうか。
 また、辺野古移転が遅れれば遅れるほど、嘉手納基地での事故の危険が高まります。
 
 日本のマスコミは、岩国基地のことを、まともに報道しませんね。
 偏向していると言われても仕方がないでしょう。
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