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2018年バックナンバー

雑記帳

坂本弁護士殺害とTBSビデオ事件

 平成30年7月6日、オウム真理教による一連の事件で、松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(63)ら7人の死刑が執行されました。

 

 平成7年3月20日の地下鉄サリン事件が、無差別殺人であったので、大きく報道されています。
 死者13人、負傷者約6300人と最も被害の大きかった事件です。

 

 他に、平成6年6月27日、松本サリン事件があり、死者8人、負傷者600人の被害が出ています。
 松本サリン事件では、誤認逮捕がありました。

 

 他に、坂本堤弁護士と妻と子どもが一家惨殺された事件がありました。

 

 平成元年10月26日に、TBSテレビのワイドショー番組「3時にあいましょう」のスタッフが、弁護士の坂本堤がオウム真理教を批判するインタビュー映像を放送前にオウム真理教幹部に見せたことで、9日後の平成元年11月4日に起きた坂本堤弁護士一家殺害事件の発端となったとされるマスコミ不祥事・報道被害がありました。

 

 TBSの取材班は反オウム真理教派の弁護士・坂本堤のインタビューを収録した後、オウムの修行を取材しました。

 

 その際のインタビューで紛糾し、沈静化のため同番組の金曜担当プロデューサー・武市功氏は坂本弁護士の動画を見せることを提案し、オウム真理教の早川紀代秀(平成30年7月6日死刑執行)らが科学技術館に来訪し、総合プロデューサー・多良寛則氏の命令により、早川紀代秀らに坂本弁護士のビデオを視聴させ、企画自体の放送を取りやめる約束をしました。

 

 このことが坂本一家殺害事件発生の根源とされています。

 

 TBSは、ジャーナリズムの鉄則である「情報源の秘匿」および報道倫理を遵守しなかったことから生じたとされ、プロデューサーの多良氏および武市氏の懲戒解雇、磯崎洋三TBS社長らの引責辞任がなされました。

 

 ちなみに、オウム真理教の早川紀代秀(平成30年7月6日死刑執行)、青山吉伸(平成30年7月6日死刑執行)らが、坂本弁護士が所属する横浜法律事務所を訪れたが、坂本からは教団を告訴する旨を告げられ交渉は決裂し、4日後の平成元年11月月4日、坂本堤弁護士一家殺害事件が発生しました。

 

 なお、遺体が発見されるまで「失踪事件」という扱いでした。弁護士会は、遺体が発見されるまで「坂本弁護士一家救出」をスローガンにしていましたが、結果は最悪でした。

 

 多くの弁護士は、委任を受けることはもちろん、交渉相手が、暴力団や新興宗教団体の場合は、事件を受任しません。私も同様です。

 

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