2018年バックナンバー
雑記帳
第12回アジア欧州会合
平成30年10月18日及び19日、安倍晋三内閣総理大臣は、ベルギー・ブリュッセルにおいて開催された第12回アジア欧州会合(ASEM。Asia-Europe Meeting)首脳会合(ASEM12)に出席しました。
現在、ASEMは、アジア側参加メンバー(21か国と1機関)、欧州側参加メンバー(30か国と1機関)の合計51か国と2機関によって構成されています。
ASEMでは、相互尊重と平等の精神に基づき、アジア・欧州両地域の協力関係を強化することを目的として、政治、経済、社会・文化等を3つの柱として、様々な活動を行っています。
第12回ASEM首脳会合議長声明が出されました。
議長声明のポイントが外務省のホームページに掲載されています。
さまざまな分野に及ぶのですが、北朝鮮の非核化については、以下のとおりです。
「 関連安保理決議に従い、北朝鮮に対して、核及びその他の大量破壊兵器、弾道ミサイル及び関連する計画と施設の、完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な廃棄を要求」「外交及び安保理決議の完全な履行を通じた、包括的な問題解決を支持することにコミット」
日米などが目指す、国連の制裁を続けることによって北朝鮮に圧力をかけて、日米などが目指す北朝鮮の非核化(CVID。complete,verifiable,irreversible,dismantlement。完全で検証可能かつ不可逆的な非核化。具体的には、北朝鮮の核関連施設を全て明らかにした上で、濃縮ウランやプルトニウムなどの核物質や施設を廃棄すること)を目指すという方針を支持するということになります。
なお、この会合には、韓国のムン・ジェイン大統領も参加していたのですが、ムン・ジェイン大統領「少なくとも北朝鮮の非核化が後戻りできない段階に来たという判断に立つなら、国連の制裁緩和を通じて非核化をさらに促進していくべきだ」との主張に賛同する国や地域はなかったもようです。
なお、北朝鮮がアメリカに届くICBMの開発のみを中止することにより、北朝鮮の核が温存された場合、直接の危険を受けるのは韓国と日本くらいです。
もっとも、全世界が危機に感じしているのは、北朝鮮が核とミサイル技術をもったままでは、北朝鮮が、イランに核弾頭やミサイル技術を輸出し、イランが核保有国になることによって、サウジアラビア、イスラエルなどとの紛争を招きかねず、下手をすると第三次世界大戦が起こりかねないこと、また、金に困った北朝鮮が、テロ組織に核弾頭を売却し、中東全体が危機になりかねませんので、北朝鮮の非核化(CVID)は、世界にとって切実なことなのです。
北朝鮮への制裁を緩和することを主張している国は、北朝鮮と韓国くらいです。
中国やロシアも制裁を緩和をいっていますが、本音はわかりません。
韓国は世界から孤立しています。
韓国のムン大統領は、ASEM12の集合写真に入っていません。手違いとのことですが本当でしょうか。すねたのかもしれません。