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2019年バックナンバー

雑記帳

「法科大学院が司法試験の予備校になる」法科大学院・在学中受験に反発

 政府は、平成31年3月12日、法科大学院や司法試験を改革するための関連法案を閣議決定し、国会に提出しました。
 
 法学部に入学してから最短で5年目に司法試験の受験資格が得られる「法曹コース」の創設や、法科大学院在学中に司法試験の受験を認めるのが主な柱で、低迷する法科大学院志願者の増加を狙います。
 
 平成16年に始まった法科大学院は、当初、修了者の7~8割が司法試験に合格すると想定されていました。
 
 しかし、最近は、法科大学院修了者の合格率は2割台が続き(予備試験合格者の合格率は77.6%)、志願者も減っています。
 
 法科大学院が未修了でも合格すれば司法試験の受験資格を得られる「予備試験」が、平成平成23年に導入されたことで減少に拍車がかかりました。
 
 政府は、優秀な人材が予備試験に流れずに法科大学院に進むためには、短期間で司法試験を受験できるようにする必要があると判断しました。
 
 現在は法学部と法科大学院で少なくとも計6年学んだうえ、大学院を修了しないと司法試験を受験できません。
 
 1年間の司法修習も加えると、法曹資格を得るまでに最短で8年弱かかります。
 
 これに対し、予備試験合格者は、大学4年まで学んで、学位を得てから、法律家になることができます。
 優秀な学生は予備試験に流れます。
 
 今回の改革で導入される法曹コースと在学中受験を組み合わせれば、最短6年で法曹資格を得ることが可能になります。
 
 一部の法科大学院や学会からは、在学中の受験について「大学院が司法試験の予備校となる」と反発が上がっていますが、自分勝手な既得権益の保護に他ならないでしょう。
 
 法律家なら、大学入学後6年で十分でしょう。
 医師でも6年です。
 裁判官、検察官、弁護士は、ミスっても簡単に人は死にません。
 父兄の負担も考えると、8年は長すぎます。
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