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2011年バックナンバー

国によって異なる概念・分類

香港・マカオに旅行に行ってきたときのことですが、中国人のレストラン従業員が「これはメロンに間違いない」と言い、日本人旅行者は「これはメロンでは絶対ない」言合いをしていました。

 問題の果物は、中国特産の「ハミ瓜」のようでした。

「メロン」 をご覧下さい。

 メロンには、いろいろな群かあります。
 カンタルペンシス群(Cantalupensis group)、チト群(Chito group)、コノモン群(Conomon group)=シロウリなどを含む、ドゥダイム群(Dudaim group)、フレクスオスス群(Flexuosus group)、イノドルス群(Inodorus group)=ハネデューメロン、ハミウリなどを含む。マクワ群(Makuwa Group)=マクワ含む、レティクラトゥス群(Reticulatus Group)=果皮に網目を生じ、最もよく栽培されている品種群であり、いわゆるマスクメロンを含みます。

 そもそも、瓜といっても、スイカ(西瓜)、メロン(甜瓜)、ハミ瓜(哈密瓜)とトウガン(冬瓜)もあります。

 どこまでを「メロン」に含めるかどうかの話ですね。
 日本で「メロン」に含まれないハミ瓜(哈密瓜)を、中国では「メロン」に含んでいただけのことのようで・・

 ちなみに、ハミ瓜はもともと新疆が原産ですが、別に、新疆だけで栽培されているわけではなく、ウイグル族の「怨念」がこもっているわけでもありません。


 ちなみに、ホメロス「色神異常者説」があります。
 叙事詩であるである「イリアス」「オデッセイ」にでてくる色が、現代の色と異なっているから「色神異常」というものです。

 ちなみに、「波長と色」 をみますと、光は電波の一種で、太陽の光をプリズムに通すと、虹のような色の帯ができることがみえます。この色の帯をスペクトルと呼び、光をスペクトル(波長成分)に分けることを「分光」といいます。
 スペクトルが人間の目で見えるということは、この特定の波長が、人間の網膜に刺激を与えて色として感じさせているからです。スペクトルは赤・橙・黄・緑・青・藍・紫(7色というのは日本の分類です。世界共通ではありません)の順に並んでいますが、これはそれぞれの波長の長さが違うからで、光の中で最も波長の長い部分が赤く見え、短い部分が紫に見えるのです。
 この、人間の目で見える領域の光を「可視光線」と呼びます。赤外線と紫外線は人間の目には見えませんから、赤色や紫色をしていません。念のため。

 民族、時代によって、どの程度の波長の光を、どの色として分類するかは異なりますね。
 ホメロスの時代には、現代の色と異なって分類していただけのことで、「イリアス」「オデッセイ」にでてくる色が、現代の色と異なっているから「色神異常」と言われているだけにすぎない、つまり、ホメロス「色神異常者」ではないというのが有力です。

 日本でも、信号機の「緑」を「青」といったりしますね。本当に「青」の信号もありますが・・
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