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よもやま話 バックナンバー2/2

報道されない阪神大震災

 14年前、阪神淡路大震災で、命を落とされた方のご冥福をお祈りいたします。

私は、当時、阪和線沿線に住んでいたので、地震で家屋が倒壊することはもちろん、家具が倒れたり、食器が飛び出てわれるなどの被害は一切ありませんでした。
 午後1時15分の口頭弁論に出廷し(阪和線は不通、南海線はうごいていました)、廷吏さんに「今日の法廷は中止です。気をつけてお帰り下さい」といわれました。相手方弁護士(京都)も、京阪が動いていたので、出頭して同じ事を言われていました。

 インフラ、ライフラインが「ずたずた」になったのは、報道されている話です。
 あまり報道されていない話で、大きな問題がありました。

 生存者は、最小限度の食料を食べ、最小限度の飲料水を飲むということで、生活はできていきました。
 暴動を起こさず、整然と列をつくって配給をまった日本人は、全世界から、称賛を浴びました。めったに日本人をほめない韓国や中国も、この点については絶賛していました。


 ただ、「尿」「糞」の問題がありました。
 生理現象ですから当然ですが、トイレの機能停止というのは痛かったです。

 神戸に「臨時法律相談」に行くと、「未処理の「糞」「尿」のため、異臭がして、適切な法律相談ができなかった」とおっしゃっていた「恵まれた育ちの」弁護士さんがいました。
 「糞」「尿」は、人間、生きていくために全員が排泄するもので、そんなものを気にしてたら、仕事などできません。
 百姓は、昔、人糞、人尿を「こえ」にして、野菜や果物をつくっていたのです。
 水洗化されていなかった、大昔は、バキュームカーなどが走っていました。
 そんなこと気にするような「やわ」な神経では、弁護士の仕事は勤まりません。

 今度大震災が起きた時は「糞」「尿」の問題はどうするのでしょうか。
 そんなこと気にすることはないと思います。
 食料・水は生きていくことに必須ですが、「糞」「尿」の処理は、生きていくことに必須ではありません。

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